終活川柳選考委員会はこのほど、「終活川柳大賞2025」の大賞および各受賞作品を発表した。「エンディング産業展2025」内で開催した発表会では、プレゼンテーターとして椿鬼奴も登場。3千句を超える応募作品の中から選ばれたユーモアあふれる入賞作が披露された。
身の回りの整理、葬儀やお墓の準備、財産管理など自身の死後を想定して行う様々な準備や、残りの人生をより良く生きるための活動である「終活」をテーマに作品を募集。今回は全国から3442句の作品が寄せられた。
「大賞」に選ばれた句は、「終活で 気づく後悔 築く愛」。過去の反省を通じて新しい愛や関係を築こうとする前向きな姿勢を美しくまとめ、「気づく後悔」の「気づく」と、「築く愛」の「築く」をかけている点も高評価。人生の終盤を迎える中で深まる内省と、新しい未来を創造する力強さを感じさせる作品として大賞受賞となった。
特別賞の「椿鬼奴賞」には「書き残す 妻への感謝と パスワード」が選ばれた。鬼奴は選考理由について、「私自身が世代的にちょうどアナログからデジタルへの移行期にいる世代で、日々パスワードの重要さを感じています。夫婦でも『どちらかが先に亡くなったらパスワードが大きな問題になる』と常々話題にしており、この作品はその実感と、『感謝を残す』ということとのバランスが良い作品です」とコメント。また、「エンディングノート まとめてまもなく 見失う」と自身の作品も披露した。
入賞作品は以下の通り。
【大賞】
「終活で 気づく後悔 築く愛」(千葉県・30代・みーぱんさん)
【優秀賞】
「終活が 生き甲斐になり 寿命延び」(長崎県・60代・ゆずママさん)
【椿鬼奴賞(特別賞)】
「書き残す 妻への感謝と パスワード」(神奈川県・60代・多中かなたさん)
【佳作】
「それぞれが 終活披露 古希の会」(村口次男さん)
「物捨てて 思い出拾い 時間旅行」(甘菜さん)
「物価高 終活やめて 就活に」(エリカさん)
【ユーモア賞】
「遺影には 盛れた写真を 使ってね」(みきみきてぃさん)
「終活を 終えて推し活 若返り」(しんのすけさん)
「むかし恋 いまは介護の 夫婦風呂」(ほり・たくさん)