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元ロッテ渡辺俊介氏 長男は中学受験で超難関突破→東大合格に導いた塾講師の助言が意外すぎた「自分も妻も公立中出身で」

受験

若林みどり 若林みどり
東大(画像はイメージ=moonrise/stock.adobe.com)
東大(画像はイメージ=moonrise/stock.adobe.com)

 プロ野球ロッテで活躍したアンダースロー投手で現在は日本製鉄かずさマジック監督を務める渡辺俊介氏(48)。自身は高校、大学と野球の強豪校を進んだが、息子の向輝さんは中高一貫の名門、海城中(東京)に合格、その後東大合格を勝ち取り、野球部のエースとして文武両道を体現する。野球を続けながら受験に挑むきっかけとなった塾講師からの意外過ぎる助言を渡辺さんが振り返った。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 現在4年生で東大野球部のエースとして文武両道を貫いている向輝さんだが、小学校低学年のころは勉強も運動も特別、得意だったわけではないと渡辺さんは言う。

 「少なくとも小学3年生まで成績で特別目立つというのは感じなかった。算数は結構できたみたいで、通知表も悪いことはないですけど…」

 ◎○△などで記される通知表の学力評価よりも、親として気になっていたのは総合所見の内容。

 「本当に落ち着きのない子で座ってられなかったんです。好きなことはとことん集中するんですけどね。(通知表に)最近はずっと座ってられるようになりましたとか、質問に答えられるようになりましたとか書いてあるのを見て、だんだん落ち着いてきたなと思ったり。そこしか気にしていなかった。落ち着いて人の話が聞けて、普通の常識的な感覚を持ってる子になってほしいというだけだった」

 集中できる何かを探すために、ピアノや水泳などさまざまな習い事をやらせていたという。

 ピアノとは好相性だった。「1時間でも2時間でも弾きっぱなし。絶対音感があったようで聴いた曲をそのまま弾いたりしていた」。一方で「野球は好きでしたけど、小学時代はあまりうまくなかった。外野を守ってたんですけど、チョウチョが飛んでくるとそのまま追いかけてどっか行っちゃって『おい、ライトどこ行った!』って怒られてたことがありました」

 「勉強」に関心が向けられるようになったのは、スーパーでたまたま見つけた有名塾の全国統一テストを受けたことがきっかけだった。

 「腕試ししませんかといった募集で、いい成績を出すと景品がもらえるってことで申し込んだみたいでしたね。テストを受けたら思いのほか成績が良くて。塾から、ぜひ入ってくださいと言われてその気になった。小学4年で勉強が得意だって気付いたんです」

 入学金免除で塾に迎えられた向輝さんはメキメキと頭角を現し、成績が上昇。中学受験を勧められるようになった。

 「妻も自分も公立中学出身で、中学受験は全く考えてなかった。でも、塾で勧められるし、本人もその気になってるし」。未知の世界への挑戦が始まったという。

 受験対策について塾講師の1人から面談で「勉強だけにしない方がいいです」とのアドバイスがあった。受験をする場合、ほかの習い事などは早めにやめて勉強に集中するのが一般的だが「勉強だけにすると集中できないタイプだから、野球も目いっぱいやらせてあげてくださいと言われたそうです。メリハリをつけて、思い切り体を動かして好きなことをやる、それで勉強もする。ピアノを弾きたい時はやってもいい。そういう風にした方が集中できると」

 向輝さんは大好きな野球を受験のために断念することなく6年の夏まで続けた。勉強に専念したのは、そこからだった。

 「野球が終わってから一気にやるので、本当にギリギリまでどこを受けるか分からない感じだった。でも一回集中し出すと、その時間に成果を出す、しっかり学習する能力みたいなのはあったみたいです」

 驚異的な集中力を発揮した向輝さんは、中高一貫の名門校、海城の合格を勝ち取った。

 「好きなことが多かったがゆえに、余計にフラストレーションはあったようですね。嫁さんが一緒になって頑張らせた感じでした。大変だったと思います。宿題も一緒に見たりしてたし、塾だけでなく野球の送り迎えや当番もありましたから」

 渡辺さんは向輝さんを支えた妻に感謝した。

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