akiya_b

体調が悪くて電車で座っていたら→「若者は立て」と高齢者が大激怒→知っておくべき法律とは【弁護士が解説】

夢書房 夢書房

体調が悪く、電車の席に座って休んでいたところ、目の前に立った高齢者から「若者のくせに席を譲れ!」と突然怒鳴られた。空いていた近くの優先席を勧めるも、「年上に対する口の利き方じゃない」とさらに激怒されてしまい困惑してしまう。

譲り合いの精神やマナーが求められる電車内ですが、このような理不尽な怒号や席譲りの強要は許されるのだろうか。まこと法律事務所の北村真一さんに話を聞いた。

ー電車で「席を譲れ」と怒鳴る行為はどんな罪になりますか?

相手を脅迫・威圧して義務のない「席譲り」を強要した場合、強要罪(刑法223条)やその未遂罪が成立する可能性があります(3年以下の懲役)。また、大声で脅した場合は脅迫罪(刑法222条)、胸ぐらを掴むなどの有形力を行使すれば暴行罪(刑法208条)が問われます。

さらに、車内で騒ぎ立てて周囲に迷惑をかけた場合は軽犯罪法違反や鉄道営業法違反に該当する可能性も考えられます。単なるマナーの主張を超えて相手を威圧・脅迫する行為は、明確な犯罪行為となり得ます。

ー体調不良で譲らないことが法的なペナルティになりますか?

法的なペナルティや罪に問われることは一切ありません。乗客には運送契約に基づき座席を利用する権利があり、体調不良などで座り続けることは当然の権利行使です。席を譲るかどうかは道徳やマナーの問題であり、譲らなかったからといって法律上の罰則や賠償責任が発生することはありません。

体調が悪いにもかかわらず譲ることを強制される筋合いはなく、自分自身の体を守ることを優先して何ら問題ありません。

ー優先席を含め、席を譲ることは法的な「義務」ですか?

優先席であっても法的な「義務」ではありません。優先席は鉄道会社が「高齢者や体調の悪い方などに席をお譲りください」と配慮や協力を呼びかけているマナーの提示に過ぎず、法律上の義務や罰則は存在しません。

そのため、優先席・一般席を問わず、席を譲らない行為が直ちに違法となることはありません。体調不良や怪我など目に見えない事情を抱えている場合もあり、譲るかどうかは乗客個々の自主的な判断に委ねられています。

ー車内で理不尽に怒鳴られた時、身を守る安全な対処法とは?

感情的になっている相手に反論すると、口論や暴行へ発展する危険があるため直接の言い合いは避けましょう。まずは可能であれば速やかに別の車両や席へ移動するのが最善です。

移動が困難な場合やしつこく絡まれる場合は、車内の非常通報ボタンで乗務員へ知らせるか、次の駅で降車して駅員や鉄道警察隊に対応を求めてください。身体的な危険を感じた場合は迷わず110番通報を行い、第三者である警察や駅係員に間に入ってもらうことで身を守りましょう。

●北村真一(きたむら・しんいち) 弁護士
大阪府茨木市出身の人気ゆるふわ弁護士。「きたべん」の愛称で親しまれており、恋愛問題からM&Aまで幅広く相談対応が可能。

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース