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休憩から戻る前に夜行バスが出発→SAで置き去り→交通費や慰謝料は請求できる?【弁護士が解説】

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夜行バスで目的地へ向かっていたAさんは、休憩時間にバスを降りてジュースを買いに行った。そこで何を買うか迷ってしまったのが原因か、Aさんが戻る前にバスが出発し、深夜のサービスエリアに取り残されてしまうことに。

バス会社に問い合わせると、乗客の人数を確認した際、座席にあった毛布が膨らんでいたため乗客がいると勘違いしたという。会社側もミスを認め、最終的には別の夜行バスで目的地まで送ってもらった。 

突然ひとりで取り残されたAさんは、会社側からの謝罪に納得する一方で「法的にはどこまで補償を求められるのだろう」と、もやもやした気持ちも残っている。

Aさんのように、バス会社側の確認ミスで乗客が置き去りにされた場合、乗客は交通費や慰謝料などを請求できるのだろうか。ベリーベスト法律事務所の齊田貴士さんに話を聞いた。

バス会社の確認ミスなら賠償責任が生じることも

ーバス会社側の確認ミスでサービスエリアに置き去りにされた場合、会社側に法的な責任を問えるのでしょうか?

バス会社側の確認ミスによって乗客を置き去りにしたのであれば、バス会社が乗客との間に成立している契約の履行に反し、国土交通省の標準運送約款54条、55条に基づく損害賠償責任が生じる可能性があります。

なお、バス会社及びバス会社の係員が運送に関し、注意を怠らなかったことを証明したときには賠償責任は負わないとされています。

ー深夜のサービスエリアに置き去りにされたことで、慰謝料を請求することはできますか?

慰謝料を請求できるケースはあります。たとえば、深夜に長時間取り残された場合や、バス会社の対応によって精神的な負担が大きくなった場合などは、慰謝料が認められることがあるかもしれません。 

一方、会社側が速やかに謝罪し、別のバスを手配して目的地まで送り届けるなど適切に対応していた場合は、慰謝料が認められてもその金額は限定的になります。 

ー逆に、乗客が集合時間に戻っていなかった場合、バス会社側の責任はどうなりますか?

乗客が指定された集合時間までに戻っていなかった場合、乗客側の過失が考慮され、バス会社の賠償責任が否定されたり、賠償額が減額されたりすることがあります。 

ただし、集合時間に遅れたというだけで、バス会社側の責任が必ずなくなるわけではありません。休憩時間や集合場所について適切な案内がされていたか、乗客の不在を確認するためにどのような対応をしていたかなど、具体的な事情を踏まえて判断されます。

ーこのようなトラブルに遭った場合、乗客は何を記録・保存しておくべきでしょうか?

乗車券や予約確認メールなど、利用したバスや運賃が分かるものを保存してください。また、サービスエリアへの到着・取り残された事実や放置された時間、場所がわかるものに加え、バスの出発・バス会社への連絡日時や、担当者とのやり取りも記録しておきましょう。

別の交通手段を利用した場合は、その交通費の領収書も保管してください。バス会社から謝罪や過失を認める説明があった場合は、メールや書面なども保存しておくようにしましょう。

◆齊田貴士(さいだ・たかし) 弁護士
中央大学法学部を卒業後、神戸大学法科大学院を修了。東京高等裁判所の裁判所事務官を経て司法試験に合格し、司法修習を経て弁護士となる。現在はベリーベスト法律事務所に所属し、幅広い分野の案件を取り扱う。

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