20日放送予定のABCテレビ・テレビ朝日系「新婚さんいらっしゃい!」(日曜、後0・55)は、環境省から「星が最も輝いて見える場所」に認定された“日本一の星空”で知られる長野県阿智村からお届け。今回は高原リゾート「ヘブンスそのはら」のイベントスペースで出張収録を行った。美しい星空のもと登場するのは78歳の夫と71歳の妻。
2人が出会ったのは今から50年前、長野県安曇野のユースホステル。大学4年生だった妻が宿泊を1日延長したところ、その日は宿のオーナーの大学同窓会で貸し切り。それでも「あなた1人なら」と泊めてもらい、会食を手伝うことに。そこに参加していたのが夫だった。
緑のサロペット姿の妻に「可愛い子だな」と一目惚れした夫。しかし女性と話すのが苦手で、なかなか声をかけられない。会食後、庭で2人きりになるチャンスをつかみ、ようやく会話できたものの、妻は「あんまり印象がなくて」と振り返る。
諦めきれない夫は妻に交際を申し込む手紙を送る。妻は軽い気持ちでOKしたというが、共通の趣味だった山登りのデートを重ねるうちに思いは本気に。交際半年後、夫は電話で「僕と結婚してください!」とプロポーズし、妻も承諾する。
ところが婚約から3カ月後、妻は別れを決断する。当時、夫は田舎の長男、妻は一人っ子。お盆や正月には実家へ帰るのが当たり前だった時代背景もあり、互いの家を思うほど結婚は難しいと悩み抜いた末、夫が電話でプロポーズしたのと同じく、妻も電話で婚約を破棄。なんと式場まで決まっていたという。
夫は内心では引き留めたかったものの、妻を困らせてはいけないとあっさり身を引いた。2人はそのまま音信不通となり、それぞれ別の人生へ。夫は2度の結婚と2度の死別、妻は結婚と離婚を経験し、再会する頃にはともに独身となっていた。
47年ぶりの再会をつないだのは、ひとつのクリスタルで作られた入れ物。夫が27歳の時、カナダ旅行中に見つけ、いつか結婚相手へ贈ろうと買った指輪の入れ物だ。妻との交際中に贈ったが、婚約破棄後も返す機会はなく、「勝手に捨てるわけにはいかない」と妻は47年間手元に置き続けていた。
60歳を過ぎて両親を亡くした妻は、これからの人生を一緒に歩ける相手がいたら、と考えるように。クリスタルを目にした時、かつて一緒に山を歩き、「信頼できる人」だった夫を思い出す。連絡先は知らず、結婚しているだろうとも思ったが、飯田市に戻っているはずだとネットで検索。森林組合の組合長を務める男性の写真を見つけ、「この人だ」と確信して職場へ電話をかける。夫も最初は驚くが、変わらない声やイントネーションから次第に47年前の妻だと気づいたという。
電話で互いに独身だとわかり、さらに2人とも「あの時の別れ方」を謝りたいと思っていたことが判明。夫の東京出張をきっかけに、名古屋駅で47年ぶりに再会する。写真すら交換していなかったのに、夫は妻の後ろ姿だけで確信し、「こんにちは」。妻がクリスタルを返すと、夫は寒さで冷えたその手を長く握る。妻はそこで恋に落ちたと告白。藤井も不思議な縁をつないだ品を“クリスタルパワー”と呼び、「これもらえません?」と興味津々だ。
そして2人を結婚へ一気に近づけたのが、妻が夫へ送った手紙だった。初めて夫の家を訪ねた 際、夫から前立腺にがんの疑いがあり検査を控えていると聞いた妻。「病気のこと、全く気になりません」「あなたを支えたい」「私たちの長かった空白の時を埋めたい」「いつか本当に夫婦になりたい」と思いをしたためる。
手紙を受け取った夫は「すごく感激しました」と語り、結婚が現実のものに。その後、妻のサポートを受けながら体調も回復し、出会いから50年の時を経た2025年4月、2人は結婚。まさに半世紀越しの恋が実を結んだ。
しかし新婚生活を尋ねると、妻から飛び出したのはまさかの「大バトルです」。長い年月、それぞれが築いてきた生活のルールがぶつかることもあるという。ケンカをすると妻は自宅の駐車場に寝転び、阿智村の美しい星空を見上げながら夫を待つ。迎えに来た夫と2人で星を眺め、うまくいけばその場で仲直り。まとまらなければ翌日に持ち越すのだとか。47年の空白を越えて結ばれた夫婦は、今も“日本一の星空”の下で新たな時間を重ねている。