会社員のAさんは、夕食にお寿司を食べたいと考え、仕事終わりにスーパーに訪れた。会計を済ませ商品を受け取ろうとしたところ、店員がパックを傾けてしまいお寿司が片側に寄って崩れてしまう。
Aさんは「店員の渡し方が原因では」と感じたものの、何も言わずにそのまま帰宅した。しかし時間がたつほどに納得できない気持ちが膨れ上がり「作り直してもらえばよかった」と後悔するのだった。
では、もしも会計時に店員の渡し方が原因で商品が崩れた場合、作り直しや交換をお願いしてもよいのだろうか。また、店側にはどのように伝えるべきだろうか。接客コンサルタントの藤川麻美さんに話を聞いた。
「店員のせい」と決めつけず、まずは状況の確認を
ー商品が崩れたり落下したりした場合、利用者は交換や作り直しをお願いしてもよいのでしょうか?
店舗側の渡し方と、お客様の扱い方で対応は異なります。
商品を雑に扱ったり、不安定な状態で渡したりするなど、店舗側に原因があると考えられる場合、お客様が交換や作り直しをお願いしても差し支えないと思います。
その場合、店舗側は状況を確認したうえでお詫びを伝え、店舗の規定や商品の状態に応じて、交換や作り直しなど可能な対応を速やかに行うことが望ましいでしょう。
一方で、お客様自身が落としてしまったり、袋に入れる際に傾けてしまったりした場合は、事情が異なります。そのような場合は、状況を伝えて相談することが望ましいです。
ー店員の責任か利用者の責任かは、どのように考えればよいですか
責任をどちらかに求めるのではなく、どのような状態だったかを確認することが大切です。「何が起きたのか」を先に確認することが、双方が納得する解決へつながります。
特に店舗側は、お客様の主張を最初から否定するのではなく、丁寧に話を聞くことが重要です。
ー店員・利用者ともに気持ちよく解決するための伝え方を教えてください
お客様側は店員側に問題があったと感じた場合でもけんか腰になることなく、できるだけ冷静に状況を伝えることが大切です。
店員側も、自分に原因があったと認識した場合は言い訳をするのではなく、まずお詫びを伝えたうえで店舗として可能な対応を案内することが大切です。
ーこのようなトラブルを防ぐために、双方ができる工夫はありますか
店舗側は「これからお客様が召し上がる大切なもの」だという意識を持ち、商品を丁寧に扱うことが大切です。
お客様側も「お客様の立場であれば、どのような要望でも受け入れられる」ということではありません。自身でも商品を大切に扱うことが必要です。
◆藤川麻美(ふじかわ・あさみ) 接客コンサルタント
福岡市の老舗百貨店・岩田屋本店で18年間、婦人服販売や店舗運営に携わる。2017年に独立し、「Bizplusia(ビズプラシア)」を設立。現在は企業や行政機関などで接客研修やコンサルティングをおこなっている。
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