コンビニでは、髪色が派手だったり少しやんちゃそうに見える店員がいることは少なくない。しかしそんな派手な見た目の人は性格まで怖いとは限らない。そんな「人を見た目で判断してはいけない」と実感するエピソードを描いた漫画『コンビニのニキ』(作:はなゆいさん)がSNSで話題だ。
ある寒い日、作者が4歳の息子とコンビニを訪れた際のこと。会計中、息子がピンク色の髪の毛の気難しそうな店員に「何してるのー?」と話しかけた。驚く作者をよそに、店員は「おでん作ってる...食べたことある...?」と優しく対応する。
さらに店員は息子に「好きな具材ある?」と聞くが、息子はその問いに答えず、突然ビヨンビヨンと体を縦に揺らし始めた。それを見た店員は「具材って言葉が分からないのか」と察し、その不思議な縦揺れに合わせて一緒に体を揺らしてくれたのだ。
コンビニ店員も息子も可愛らしくほっこりとした気持ちになる同作について、作者のはなゆいさんに話を聞いた。
―息子さんは大人と交流することがよくありますか?
息子は年上のお兄さんやお姉さんが大好きです。ただ本人は恥ずかしがり屋なので、話しかけるというより、そっと様子をうかがって「気づいてもらえるかな…」と待っているタイプです。
それでも思いが伝えられないときには、絵を描いて渡すことがよくあります。皆さんがとても優しく受け取ってくださり、息子に声をかけてくださる姿を見ると、本当にありがたいなと感じます。
―同作の他にはどのような漫画を描いているか教えてください。
普段は「笑う母には福来る」をテーマに、子育てやADHDについて発信しています。
新刊『もしかして、うちの夫はADHD?』 では、ADHD当事者の方や、そのパートナーの方へ何度もインタビューを重ね、「見えていない苦労」や「すれ違いの背景」を描きました。
私が伝えたいのは“感覚や当たり前の違い”が、誤解や衝突につながっているだけ ということです。私自身も、人と少し違うことで悩んだり苦労した経験があるのですが、その理由がわかるだけで、人生は驚くほど生きやすくなりました。
心療内科の先生とも一緒に、できるだけ“具体的に”“実用的に”まとめています。重いテーマに見えるかもしれませんが、読み終わったあと少しでも心が軽くなったり、「明日から試せそう」と思えるような本を目指しました。
<はなゆいさん関連情報>
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