民謡歌手の大塚文雄さんが6月30日、敗血症のため都内の病院で亡くなったことを8日、日本歌手協会が発表した。85歳だった。
大塚さんは1940年7月20日生まれ、山形県河北町出身。三橋美智也さんの歌に魅せられて民謡の世界へ。高校を卒業後、初代鈴木正夫さんの内弟子となった。61年に日本民謡協会の全国大会で「新相馬節」を歌い優勝。66年にキングレコードから山梨県民謡「市川文珠」でレコードデビューした。
民謡文雅会の会主として、民謡の普及および後進の育成に努め、同時に日本武道館や歌舞伎座などで公演。艶やかで伸びのある歌声と明るいキャラクターで人気を集めた。清酒会津ほまれのCMで歌った「会津磐梯山」で広く知られるほか、77年発売の舞踊歌謡「祝賀の舞」はミリオンセラーを記録。2009年には日本民謡協会から「民謡名人位」が贈られた。
8月7日のBSテレ東「プレイバック日本歌手協会歌謡祭」では、「花笠音頭」「最上川舟唄」「真室川音頭」などの民謡や三橋美智也さんの「古城」が放送される。
大塚さんがCMソングを歌った「ほまれ酒造」は1918年創業で、TBS系「サンデーモーニング」などに出演している唐橋ユミアナウンサーの実家。現在は唐橋アナの兄が5代目。「伊勢志摩サミット」では各国首脳への贈答品にも選ばれている。広い実家は庭園だけで1300坪。「雲嶺庵庭園」と名付けられ、池泉回遊式の庭園となっている。座敷だけでも何十畳もあるという豪邸で、たびたびテレビ番組のロケで使われている。
大塚さんが歌ったCMは雪の会津地方や女優の梶芽衣子が出演したものなど、いくつかのバージョンがある。