毎年6月になるとスーパーなどに梅干し用の梅が並び、季節の訪れを感じる人も多いだろう。そんな季節の手仕事を親から引き継ぐエピソード「梅干し男子、爆誕」(作・峯鳥子さん)がSNSで話題となっている。
作者の夫の実家には立派な梅の木があり、夫の母は毎年その実で梅干しを作っていた。しかし昨年、父親の死後に訪れた実家で、夫は母から「私もう梅干し作らない!」と告げられる。理由を聞くと、母自身は実は梅干しが苦手で、これまで作っていたのは父親が好きだったからだという。
長年夫は「てっきり母さんは季節の梅仕事を楽しんでいるんだと思ってた」と思っていたため、母の告白は衝撃的だった。とはいえ、たわわに実る梅を見た夫は「やっぱりもったいない」と、自ら梅干し作りを決意する。
追熟や塩漬けを経て、ざるに並べた梅を天日干しにする間、夫は何度も様子を見に来ては、こっそりつまみ食いする。それを見ていた作者に夫は「子どもの頃、日差しで温まった梅干しが好きで、しょっちゅう親の目を盗んで食べてた!」と言って笑う。その後、夫と2人で食べた温かな梅干しは“ほかほかのお日様の味”がした。
読者からは「素敵すぎる〜!」や「思い出して目元が緩みました」など多くの声があがっている。そんな同作について、作者の峯鳥子さんに話を聞いた。
ー同作を描かれたきっかけなどあれば教えてください。
ひと昔前なら「夫の家の味は嫁が引き継ぐもの」というイメージが強かったと思うのですが、息子である夫が、自分の子どもの頃の記憶をたよりに自然と親の味を引き継いでいる姿が、すごく素敵だなと思ってペンをとりました。
ー作品にする基準があれば、ぜひ教えてください。
基準としては、自分が実際に体験して、本当に心地よいと感じたことだけを描くようにしています。調理に手間がかかりすぎる食材は漫画にしないというのも大事な基準です。
季節の手仕事って一見ハードルが高そうに見えますが、やってみると案外そうでもなかったりします。読んでくれた人が「あ、このくらいの手間なら私にもできるかも」と、気軽に楽しんでもらえるようなテーマを選ぶようにしています。
ー読者からの反応で嬉しいことは何でしょうか。
読んでくださった読者の方から「漫画を見て、私も実際にやってみました!」という報告や感想をいただけることが1番嬉しいです。ほんの少し生活が楽しくなるきっかけになれたらいいなと思っています。
<峯鳥子さん関連情報>
▽レタスクラブにて『峯鳥子の「季節を味わう、夫婦の台所」』連載中
https://www.lettuceclub.net/news/serial/15047/
▽X(旧Twitter)
https://x.com/minetoriko
▽note
https://note.com/minetoriko
▽Instagram
https://www.instagram.com/minetoriko_manga/