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1970年の大阪万博をジュディ・オングが彷徨う 貴重映像満載の映画「万博追跡 2Kレストア版」

伊藤 さとり 伊藤 さとり
「万博追跡 2Kレストア版」(c) 2025 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved
「万博追跡 2Kレストア版」(c) 2025 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved

 今、デジタルリマスターされた映画が続々とリバイバル上映となり、多くの観客が劇場に詰めかけている。これはフィルム撮影された旧作を復元する為にデジタル修復作業を行ったことから、美しく生まれ変わった映像を映画館でも上映しようという試みのひとつだ。

 本作も1970年製作の台湾映画を2K修復したものであり、日本では「万博追跡 2Kレストア版」というタイトルで4/10(金)から全国公開されている。本作は2025年の大阪アジアン映画祭でお披露目となった作品であり、日本では初公開となるが、1970年当時の大阪万博の様子がゲリラ方式で撮影されており、映画祭でも大いに話題になった作品だ。

 主演は歌手で女優のジュディ・オング。彼女が20歳の時に撮影されたもので、大阪万博に現れるという設定だ。そこには太陽の塔、七重の塔はもちろん、ロープウェイや動く歩道、ジェットコースターまで映し出されている。しかも建造物も近未来のようなデザインであるのも印象的だ。

 物語は、ジュディ・オング扮する日本生まれの台湾人歌手・雪子が、大阪万博の中華民国館のコンパニオンに選ばれたことを機に、幼い頃から家にずっと送金されているお金の送り主の正体を突き止めようと、人探しをするというロードムービー。お陰で大阪のみならず、奈良や京都でも撮影され、たまたまジュディ・オングが北海道でコンサートがあったことから映画スタッフも同行し、雪景色の中を歩くジュディの姿もスクリーンに映し出されている。

 ただし、本作は冒頭、歌唱シーンはあるものの、アイドル映画になっていない点も興味深い。物語が進むにつれ、第二次世界大戦中も台湾が日本の統治下にあったことから、戦争の暗い影が人間ドラマとして綴られていく。よってガンアクションシーンも後半描かれるので、日本と台湾の歴史を知る作品にもなっていた。

 

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