自宅に映画「ホーム・アローン」さながらの凶悪なトラップを仕掛けた麻薬ディーラーに対し、懲役7年の実刑判決が言い渡された。
イアン・クラウトン被告は、自らが築いた大麻栽培の拠点を侵入者から守るため、英サウス・ヨークシャー州グリメソープにある隣接した3軒の自宅に、つまずきワイヤーやパイプ爆弾、さらには手製の火炎放射器まで備えた一連の仕掛けを設置していた。
2024年5月、警察の家宅捜索によってこれらの異様な防衛装置が発見された際、爆発の危険性から周辺の住民約100世帯が避難を余儀なくされる事態となった。
公判の冒頭、ヘレン・チャップマン検察官は陪審員に対し、「この事件が映画『ホーム・アローン』を彷彿とさせると感じたなら、その直感は正しい。実際、イアン・クラウトンは警察の取り調べに対し、まさにあの映画を狙って装置を作ったと供述している」と述べた。
また、アル・バーンズ警視正は、「クラウトンは、人気クリスマス映画『ホーム・アローン』でマコーレー・カルキンが演じた主人公から着想を得て、侵入者から自宅と違法な資産を守るために、異常かつ執拗なまでの『籠城メンタリティ』を増幅させていったようだ」と指摘した。
捜査官は、電気コネクタとバッテリーパックに接続された釣り糸が、膝の高さで部屋中に張り巡らされているのを発見、さらに、手製のパイプ爆弾や冷蔵庫の裏に隠されたスタンガン、作業場に設置された火炎放射器も押収した。隠し部屋やテントでは大麻が栽培されており、ソファの中には現金2万7000ポンド(約540万円)が縫い込まれていたほか、高出力のエアガン2丁とクロスボウも発見された。
シェフィールド刑事裁判所のグラハム・リーズ判事は、クラウトン被告を「自らの大麻栽培事業を防衛するために、これらの武器を配備したプロの麻薬密売人」と断じた。
60歳のクラウトン被告は、麻薬製造および模造銃器の輸入について罪を認めた。裁判の結果、銃器関連犯罪、犯罪収益の所持、および爆発物所持についても有罪判決が下った。共犯として起訴された元妻のレスリー・クラウトンには、21カ月の執行猶予付き判決が言い渡されている。