どんなに時が経っても大切な人と寄り添いたいという普遍的な願いを描いた漫画『桜が咲く頃に』(作:きゃほさん)がSNSに投稿された。
ある日、ソファで眠る老人が目覚めると、部屋の中に床下から1本の立派な桜の木が生えていた。突如として現れた桜の木を見た老人は、亡き妻との約束を思い出す。
老人の妻は、病に蝕まれているのか死期が近いようで、「私が死んじゃってもまた戻ってくるわ」「今度は桜の木にでもなろうかしら」と語っていた。それに対して老人は「私はその木より大きな木になって君を支える」と約束するのだった。
老人が木とともに暮らし始めた数日後、街で放火事件が発生し、その放火犯は老人の家に忍び込んだ。放火犯は街の不良3人組で、この家にも火をつけて逃げる予定だ。
しかし、彼らが木に火をつけようとしたその時、木が突然動き始めた。木の思わぬ反撃によって犯人たちは追い払えたものの、木は炎に包まれてしまう。老人は慌てて消火するため、雨漏り対策で置いたバケツを手に取ろうとするも、なぜかバケツを手に取れない。
これによって老人は、自身がすでに亡くなっており、魂だけが家に留まっていることに気付く。それと同時に、桜の木が本当に妻の生まれ変わりであると感じた老人は、桜の木に「ありがとう」と伝えるのだった。
同作について作者のきゃほさんに話を聞いた。
一壮大な世界観は、どのようなきっかけから生まれたのでしょうか。
人を大切に想う気持ちって素敵だなと思うんです。「時がどれだけ流れても、愛する気持ちは変わることなくこれからもあり続ける」みたいな想いを表現できたらいいなという気持ちから、この物語を考えました。
辻褄が合うように、時間の経過の描写にはとても頭を使いました。見ただけで時間の経過を分かってもらえるように、登場人物が歳をとったり家が古びたり、意識して描き込めたと思います。
ー制作される際に気にかけたことを教えてください。
もう一度読み返したくなるような描写や構図を意識しながら制作しました。なにか仕掛けがあるような作品に惹かれるので、作画、内容も含め伏線回収は盛り込めたかなと思います。
一読者に、どんな気持ちや余韻が残っていたら嬉しいですか。
少しでも心が温まるような気持ちになる物語を目指していたので、そう感じていただけたらとても嬉しいです!
シンプルに良かったなと肩の力が抜けてほっこりする感覚があればいいなと思います。
<きゃほさん関連情報>
▽pixiv
https://www.pixiv.net/users/14712472
▽X(旧Twitter)
https://x.com/dnd916