服屋に入った瞬間、店員から声をかけられて身構えてしまう経験はないだろうか。そんな経験について描いたぼのこさんの漫画『試着した服、店員さんに見せますか?』がSNSに投稿された。
とある服屋で富和夢子は「今日こそは静かに服を見る」と心に誓い、店員全員が接客中であることを確認して入店した。しかし、すぐに背後から現われた店員に声をかけられてしまう。
ただこの店員は夢子が声をかけられたくないことを察知し、「ごゆっくりどうぞ」とだけ言い残して離れていくのだった。夢子はこの店員の対応に歓喜し、じっくりと服選びを堪能する。
この店員は、かつて教わった「声をかけられたくないお客様には挨拶に留める」という教えを忠実に守っていたのだ。さらに店員は、気配を消しながらも「右斜め後ろ(心臓の反対側)」という相手に威圧感を与えない場所で待機した。
その後、気になった服を手にした夢子は、その服を試着することに。試着室で夢子が服を着てみると、鏡に映った自分に服が似合っておらず途方に暮れてしまう。そんな中、外から店員が「いかがですか?」と声をかけられるのだった。
同作について、作者のぼのこさんに詳しく話を聞いた。
ー 同作を描こうと思われたきっかけはありましたか?
私自身、販売員として現場に立っていた頃やスタッフ育成に関わる中で「お客様への声かけ」への悩みでつまずく場面を幾度となく目にしてきました。そんな悩んでいる方のヒントになるようなエピソードを描けたらと考えて構想しました。
ー「心臓の反対側(右斜め後ろ)から声をかける」という描写は、実体験やどこかで聞いた内容ですか?
私が新人時代に先輩スタッフから教わった言葉です。科学的な根拠があるかどうかは定かではありませんが、現場で積み重ねられてきた経験則として受け継がれてきたものだと受け止めています。
あくまで推測ではありますが、右利きのお客様が多く、商品を右手で手に取っている状況では右側から声をかけることで適度な距離感が生まれ、踏み込みすぎない印象になるのかもしれません。
ー店員側と客側、両者の視点を描いた意図はありますか?
なぜ声かけに否定的な印象を抱いてしまうのかや、どのような場面では声かけが「ありがたい」と感じられるのかを考えるには、店員側と客側の両方の視点が必要だと思います。
物語を通して、それぞれの立場に事情や感情があることを考えるきっかけになればと考えています。
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