宝塚歌劇団月組スター礼華はるが主演した「雨にじむ渤海(パレ)」が21日、宝塚バウホールで初日を迎えた。
10世紀の朝鮮半島の国・渤海を舞台に、権謀術数が張り巡らされた宮中での権力争いや隣国との戦争で、孤高の国王・インソンを礼華が演じた。孤独で冷酷なインソンが暗殺未遂の末、市井のに生きる民セウォン(彩海せら)に助けられたことで、誰も信用できなと頑なな心が、少しずつ解けていくさまを、礼華は表情や動きで表現。178センチと舞台映えする容姿で、真ん中がよく似合った。
彩海は無垢で、何にも負けない明るさとキラキラ感が目を引いた。演技力は抜群で、表情から目が離せない。身分を隠した国王と市井の民と距離感は、礼華と彩海ならではの関係性によるものなのか、客席をグイグイと引き込む。
礼華と彩海の2人だけでなく、乃々れいあ演じる王妃ウンビン役、渤海を狙う隣国・契丹の王子役の瑠皇りあ、王妃の護衛役の七城雅ら、だれもが役として生き、それぞれが抱える葛藤や切なさが、観客にも伝わった。
歴史物ではあるが人と人との愛や友情、ヒューマニズム、王としての矜持や犠牲などが詰め込まれた作品となっている。
2月4日まで。