冬は空気の乾燥や鼻づまりなどの呼吸トラブルが起こりやすい季節だ。一般社団法人いびき無呼吸改善協会はこのほど、全国の20代~70代の男女300人を対象に、冬季における乾燥・鼻づまりと睡眠の関係に関するアンケートを実施、結果を公表した。
冬にいびきが増える・悪化すると感じるかについて、約3人に1人の32.3%が「ときどきある」と回答。「自覚していない」層も24.3%あり、単身者で気づきにくいことや自己認識の難しさから、潜在的リスクが見過ごされている可能性が考えられる。
睡眠時の呼吸については、「乾燥で喉がカラつく(34.1%)」「鼻づまりで息がしづらくなる(25.0%)」「口呼吸になりやすくなる(21.6%)」などが挙がった。特に20~40代の女性で「喉のカラつき」を訴える声が多かった。
起床したときの症状については、「喉の乾燥・イガイガ」「口の乾き」「熟睡感がない」「身体のだるさ・疲労が残る」「強い眠気が残る」などが挙がった。中でも「喉の乾燥・口の乾き」を訴える声が多く、睡眠中の口呼吸の頻度が高いことを示唆している。熟睡感の欠如や疲労の残存など、睡眠の質に関わる不調も半数以上が経験。30代女性では「頭痛」「だるさ」の訴えがやや高く、寒暖差やストレスの影響も考えられる。
日中に強い眠気を感じる頻度について尋ねると、「週に数回」が41.7%で最も多かった。「ほぼ毎日」も13.3%で、SAS(睡眠時無呼吸症候群)や睡眠負債の蓄積が懸念される。
冬のいびきや睡眠改善のための対策では、「温度・湿度調整」「寝姿勢の工夫」「鼻づまり・アレルギーケア」「空気環境の改善」「枕・寝具の見直し」「運動など生活習慣の見直し」などが挙がった。
冬は乾燥や鼻づまりが起こりやすく、いびきの悪化や口呼吸、喉の不快感といった症状を引き起こし、睡眠の質に大きな影響を与えている。さらに、日中の眠気を訴える人も多く、作業効率の低下や健康リスクにつながる可能性がある。冬季こそ「呼吸の質」や「寝室環境」を重点的に整える必要があると言える。
◆一般社団法人いびき無呼吸改善協会(https://ibiki.odod.or.jp/)