韓国とベトナムの合作映画「母を捨てに行きます」に特別出演した俳優のチョン・イルが、ノーギャラで出演したことを明かした。
同作は、街の理髪店で働きながらアルツハイマーを患う母・レティハンを1人で養う男・ファンが、韓国にいる一度も会ったことのない兄のもとへ、母親を連れていくというストーリーだ。
チョン・イルは、アルツハイマーで徐々に記憶を失っていくレティハンが、若い頃に最も愛した男性である、夫のジョンミン役を演じ、韓国の“初恋俳優”としての魅力を発揮しているという。
韓国・ベトナムの制作スタッフは、すでにベトナムでトップの人気を誇るチョン・イルを、満場一致でキャスティングの第1候補に指名、これを快諾し、ジョンミン役での出演が決定した。メガホンを取った、モ・ホンジン監督はキャスティング当時を思い返し、「チョン・イルさんは、ベトナムでとても人気のある俳優だったので、韓国とベトナム両方の制作会社が候補に挙げた。そして、韓国とベトナムの合作映画が成功するようにと、ノーギャラで出演を引き受けてくれて、とてもありがたかった」と、感謝した。
そんなチョン・イルは「ベトナムを旅行した時の、現地の方たちの心遣いがとても記憶に残っている。とてもいい作品なので、ぜひ出演したいと思い、ノーギャラで引き受けた。この作品に参加する気持ちそのものが、僕にとって俳優としての新しいタイトルを得ることにつながると思い、前向きな気持ちで臨んだ」と、映画に対する愛情を明かし、特別な思いを示した。
映画「母を捨てに行きます」はベトナムで公開後、15日連続で興行成績1位を記録、観客動員数は200万人を突破したという。