元ザ・ビートルズのポール・マッカートニー(83)が、気候変動会議COP30に向けて、動物保護団体PETAを代表し、開催地ブラジル・ベレンの主催者に「完全菜食メニュー」への変更を求める公開書簡を送った。
ポールは「COP30の使命に沿う形で、すべての食事をベジタリアンにすることで、炭素排出量と環境負荷を大幅に減らし、世界に前向きな模範を示すことができます」と訴えた。
開催地ベレンは「地球の肺」とも呼ばれるアマゾンの玄関口。ポールは「生命を支えるアマゾンを守ることは、すべての環境活動家にとって最優先事項であるべきです」と述べ、COP30で提供される食事のうち、わずか40%しか菜食でないことに衝撃を受けたと明かした。
さらに「気候サミットで肉を出すのは、がん予防会議でタバコを配るようなもの」と皮肉を込めて批判。畜産業が森林破壊や気候危機の主要因であることを強調した。
COP30公式サイトでも植物性食の方が大幅に炭素排出量が低いと明記されていることから、「模範を示す形で、会議を完全菜食にしてください」と締めくくった。
ポールは1975年に故リンダ夫人と共に菜食主義を始め、以来、世界中で広がる食のかたちの選択の先駆者として活動を続けている。