韓国映画「殺人の告白」やドラマ「黄金の私の人生」などで知られる俳優のパク・シフ(48)が、10年ぶりにスクリーンに戻ってくることが明らかになったと17日、現地メディアの日刊スポーツなどが報じた。記事によると復帰作は、音楽映画「神の楽団」(監督:キム・ヒョンヒョプ)で、12月に公開が決定したという。
本作は、北朝鮮で外貨稼ぎを目的に結成された、偽の聖歌隊を描いた作品で、「北朝鮮を舞台とした初の音楽映画」という点で、早くも注目を集めている。極寒のモンゴルとハンガリーで海外ロケが行われ、圧倒的なビジュアルにも期待が高まる。
パク・シフが演じるのは、冷徹な北朝鮮の保衛部将校ギョスン。偽の楽団を率いて、徐々に変化していく人物の内面を繊細に表現し、10年ぶりの映画復帰作で、新たな演技の幅を見せる予定だ。
公開された2種類のポスターは、まるで本物の北朝鮮の宣伝ポスターのような、独特な構成が目を引く。雪山を背景に、マイク、トランペット、チェロなどを持つ軍服姿のパク・シフと楽団員たち、その上には「革命的な旋律の饗宴に耳を傾けよ!」というコピーが書かれている。
また、公開日は「主体114年(北朝鮮で使用されていた年号/2025年)12月」、上映館は「南朝鮮の映画館」と表記されており、ウイットに富んだ風刺とユーモアが光る。「尊き同志の皆さまを、意義ある公演にご招待します」という招待文は、韓国の観客に向けた「北朝鮮式招待状」のような印象を与え、映画の奇抜なコンセプトを表現している。