足立康史氏、維新批判止まらず「橋下さん松井さんが創ってきた理念忘れた」「吉村さんは万博後知事を辞める」

杉田 康人 杉田 康人
大阪市内で街頭演説した足立康史氏
大阪市内で街頭演説した足立康史氏

 夏の参院選で、国民民主党が比例代表で擁立を決めた足立康史元衆院議員(59)が18日、大阪市内での街頭演説後に取材に応じ、事実上の出馬会見となった。

 足立氏は2024年6月、党批判を理由に日本維新の会から6カ月間の党員資格停止処分を受けた。同年10月の衆院選大阪9区から無所属で立候補予定だったが、維新が同区に公認候補を決めたとして、衆院解散をもって政界から引退すると表明していた。

 この日の街頭演説では、維新批判を展開した。「私は4期12年に渡ってこの大阪で日本維新の会の衆議院議員として活動させていただいてきた。この3年…橋下(徹)さん松井(一郎)さんから、第3代の維新代表、馬場(伸幸)さんになってから、この3年間は本当にしんどい。本当に地獄を見るような思いでこの3年間を過ごしてまいりました」と、馬場伸幸前代表(60)に党代表選で敗れた22年からの3年を振り返った。

 「絶望の淵というか、絶望のどん底を見た思い。日本の未来、日本の政治にとって、希望の灯が消えた。光が見えなくなったということで、私は絶望を感じていたわけであります。この3年間、馬場さんが代表になってからの維新の会は、大阪で橋下さんが松井さんが創ってきた、維新の会の理念みたいなものを忘れちゃって、永田町で飲み食い政治に明け暮れた」と、声のトーンを上げた。

 政治資金規正法改正に向け、政策活動費の支出について「10年後公開」を盛り込んだ馬場氏と当時の岸田文雄首相の合意に触れ「おかしいと言った。『そんなことをしてたら維新の会は潰れる』と。けむたがられました」と述懐。さらに「昨年4月に衆議院の補選があった。選挙で配ったらあかん政党機関紙を選挙の運動員に配らせている。これは公職選挙法違反。運動員を守るために、選対本部長に『あかん』と言いました。そしたら『ほんまのこと言うな』となったんですよ。そうした中で、昨年10月の解散総選挙をもって、私は絶望のどん底のまま引退表明をさせていただいた」と主張した。

 「馬場さんが(昨年)10月の総選挙で大敗をして…。足立と馬場さんの戦い。私は負けてませんよ。馬場さんと私の戦いは相討ち。私も死んだけど、馬場さんも死にました。馬場さんから後を継いだ吉村(洋文)さん。少しは良くしてくれるかなと思ったら、残念ながら悪くなっています。共同代表に前原(誠司)さん。『誰や!?』と。いつ維新の会に来たんやと。馬場さんから吉村さんに代わったのは昨年の12月ですから、昨年の11月をもって日本維新の会は維新の会ではなくなったと私は感じざるをえない」と指摘した。

 足立氏は、大阪維新の会代表で大阪府知事の吉村洋文代表(49)が意欲を示す3度目の「大阪都構想」住民投票に触れ「維新の会を再興するためには、旗がいる。そのためにもう1回、3度目の都構想をやりたい。万博が秋に終わったら、吉村さんは知事を辞め、横山(英幸大阪市長)さんとひっくり返り、クロスW選を必ずやってくる。それで都構想の3度目住民投票をやらしてくれと言って、27年春の統一地方選挙に住民投票をつけてくる」と予言した。

 発言がどんどんエスカレートしていったが「私はきょうから『ニュー足立康史』として、もう暴言は言いません。今は『仏の足立』と言われてるんですよ」と言い、聴衆を笑わせた足立氏。「私が維新ですから。維新の会の結党の思いを、誰よりも体現している。ぜひ皆さん、もう1回国民民主党に新しい政治を託していただきたい」と訴えていた。

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