夏の参院選で、国民民主党が比例代表で擁立を決めた足立康史元衆院議員(59)が18日、大阪市内での街頭演説後に取材に応じ、事実上の出馬会見となった。
2024年6月に日本維新の会から6カ月の党員資格停止処分を受けた足立氏は、同年10月にX(旧ツイッター)を通じ、衆院解散をもって政界を引退すると表明していた。18日の取材では、今回の出馬について、国政再挑戦への理由や「なぜ国民民主党なのか」との質問が出た。
足立氏は「従来の国民民主党に、ずっと行きたいと思っていたわけじゃありません。でも、やっぱり(103万円の壁にまつわる)基礎控除が大きかった。基礎控除の引き上げって30年ぶりでしょ?まさにデフレ経済からインフレ経済への、要は構造改革なんです。30年、50年レベルの構造改革に取り組んでいる政党は、玉木(雄一郎)さん率いる国民民主党しかありませんから。私の中ではもう、選択肢はひとつ。今まではそういう政党はなかった。(私は)維新の会を育てようとしていたが、国民民主党が50年、100年の国家の運営をやってくれるのであれば…やるという政党になれるのであれば、私も手伝うと。国民民主党がしっかりとその責任を果たすのであれば、日本維新の会はいらない」と、国民民主が訴える「年収103万円の壁」引き上げが大きいとした。
政界引退を表明した際、玉木雄一郎代表(56)からはXを通じ「#足立立て」とメッセージを送られた。「党から声がかかった。当時から『(衆院選に)無所属でいいから立候補しろ。(選挙に)通ってきたら一緒にやろうじゃないか』と。総選挙直前にいただいていた。そういう意味では、ずっとお誘いをいただいていた」と振り返った。
足立氏は「昨年10月に『足立立て』と言われたけど、私断ったんですよ。だから引退表明してるんですよ。ただその後、国民民主党の政策をつぶさに拝見する中で、この政党であれば国民の希望になれる。国民にとっての光となって、国民の皆様を導いていくことができると確信したので。決断したのは年明けてから」と説明した。
「12年維新にいました」とした足立氏は、黄色と青のストライプ柄の国民民主党公式ネクタイを締めて街頭演説に。「違和感?全くないですよ。これからは、これが維新だと。大阪の人には『私が維新』だと言い続ける。私がやっていること維新だから。国民民主党に維新の一番良質の部分を、エネルギーというか息吹を吹き込むことができる。私がなぜ国民民主党に参加するかと言えば、私が国民民主党に価値を付与できると思っているから」と訴えた。