チンパンジーは、交尾が終わるとお尻や性器を葉っぱで拭って後始末をすることが分かった。英オックスフォード大学による研究を通して、霊長類の間でのヘルスケア(健康管理)が、これまで考えられていたよりも一般的であることが示唆された。
研究の著者の一人エロディ・フライマン博士は話した。「私たち人間は色々な意味で自分たちをユニークな存在だと思いたいものです。そして長い間ヘルスケアというものが人間における特別なものと考えられてきました」
類人猿のこういった行動は、現代の医療システムの起源と見なすことができるばかりでなく、人間以外の動物が共感や利他主義を持つことについて更なる議論が交わされる機会となるとフライマン博士は続けた。
「動物は自身に即メリットが無かろうとお互いを助け合っており、そういう事例が見つかれば見つかるほどヘルスケアはかつて考えられていたような人間特有のものではないことを示しています」
「類人猿が自分たちの世話をすることを証明した研究はこれが初めてではなく、以前にも薬効のある植物の樹液を使ったり、葉っぱを噛むことで傷を治癒させることが発見されています」