群馬県の山本一太知事が3日、定例会見を行い、兵庫県の斎藤元彦知事についてコメントした。
斎藤知事についての疑惑をつづった文書問題についての第三者委員会の報告書が出たことについて尋ねられた山本氏は「パワハラ認定については事実の可能性が高いのかな」と認めた上で「あってはならないこと」とした。
「30メートル歩かされて激怒」「机を叩く」「舌打ち」などは「よくない」と指摘。しかし、続けて「県議会が全会一致で、民意で選ばれた知事に不信任決議を突き付けるほどのことなのかな」と疑問を投げかけた。
「パワハラ認定は、すごく慎重でなければならない」とし、自身の周囲でもパワハラ騒動があったと語った。当該人物のパワハラを指摘されたが、「(パワハラメールなどを)示してくれ」と言ったら、一切示してくれなかったという。「まるでパワハラをやってるような空気を醸成されたことについては、いまだに不愉快に思ってる」と“雰囲気でのパワハラ認定”には強く反発。「パワハラかどうかを認定するっていうのは、本当にきちっとした証拠が必要だし、慎重でなければならないんじゃないか」と強調した。
コロナ禍を例に、自身も週末にメールを送ったことがあると説明。「大きな災害があったら、危機管理官は夜中でも電話してきますから」と自身を例に挙げた。続けて「厳しい指示ってパワハラなのかと。部局長がどう喝するとか、相手の尊厳を傷つけるようなことは絶対言ってはいけないけど、注意するとか、厳しい指示を出すとかはパワハラじゃないと思うんですよ」と持論を展開した。
斎藤知事への辞任論があることについては「今の制度の中で、自治体が知事をクビにできないでしょ。ということは議会の不信任決議しかないわけでしょ」と前提を説明。「第三者委員会の結論が出る前にも、おねだり疑惑から含めて、ワイドショーでいろいろやったことも、全部メディアで報道された中での(出直し)選挙だったわけじゃないですか」と指摘し、「その知事が再選されたわけでしょ。だから、民意で選ばれたことをそんなに軽んじるべきじゃない。民意で選ばれたっていうことは重いんじゃないかな」とコメントした。