水の上で考え事をしているような虫がSNSで話題になっている。
画像には、水に浮かべたレタスの上に体育座りしているような一匹の昆虫が。丸みのある背も相まって、何とも哀愁が漂う姿に癒される人が続出。ポストは1万いいねを記録した。
この昆虫はコガムシという水生の甲虫で、ガムシよりも小さいので「コガムシ」というそう。以前は田んぼでよく見られたが、全国的に減少傾向にあり、地域によっては絶滅危惧種にもなっている。
投稿したのは、弁護士で生き物が好きな、かりうど(@b4fdRhWD1AzvO0W)さん。飼育や魅力について、詳しく話を聞いた。
ーーどこで採集したコガムシですか?
かりうど:関東某所で採集しました。夜間に水から上がって灯りに寄ってくるのを拾うので、採集自体は難しくありません。近くに水田などがある場所であれば、いるところには沢山います。写真のコガムシは、私が母虫を採集して、卵から育てた個体。飼育は水を貼ったケースに水面から出るように岩などで陸を作って、餌になるレタスをいれるだけで簡単なんです。
ーー考え事をしているような姿が魅力的ですね。
かりうど:泳ぎがあまり得意ではなく、水面にポカンと浮かんでいたり、写真のように陸に上がって、物思いに耽るような仕草をする時があるのがコガムシの魅力に思えます。陸に上がるのは甲羅干しのためかと思いますが、何を考えているのか想像するとおもしろいですよね。
◇ ◇
SNSでは「前世を思い出した?」「釣りをしているみたい」「どことなくムーミンのキャラクターみたい」「虫の哲学者みたい」「デビルマンを思い出す」などの反響を呼んだ。小さな虫の世界にはどんな悩みや苦労があるのか、想像してみてはいかがだろうか。