日本でも巻き起こる酢豚とピザにまつわる“議論”が話題になっている。英国東部のノリッジで人気ピザ店が、ピザのパイナップル論争に一石を投じた。反対派のオーナーらが具材に「激怒」し、ハワイアンピザに100ポンド(約2万円)という、法外な値段を設定したのだ。
デリバリーのメニューには、挑発的な宣伝文句もある。「そう、100ポンドだ。シャンパンも一緒に。化け物たちよ、召し上がれ」―
「ルパ・ピザ」共同経営者であるフランシス・ウルフ氏は「私たちはパイナップルの乗ったピザが大嫌いだ。全然ピザに合っていないと思う。なぜ存在するのかもわからない。それだけ欲しているなら、100ポンドを支払ってでも食べるだろうと思った」と話した。抗議の発端はただのジョークに過ぎなかったという。
料理長で共同経営者のクイン・ジアノラン氏は、誰かがこのピザを買うことを期待しているという。「誰かが100ポンドのピザを注文した場合に備えて、パイナップルの缶詰めが入った瓶を鍵をかけ、離れた場所に保管している。まだ1つも売れていない。理由ははっきりしている」
ピザが人気が広がっていく中、外国の革新的な具材も増加。時には本場イタリアの人々を困惑させることもある。この店に来たあるイタリア人の客は「正直どんなピザでも100ポンド払わない。ましてやパイナップルは、もってのほかだ。私はイタリアのナポリ出身だが、絶対にそんなことはしない」と言い切った。
一方で、世論調査会社ユーガブが実施した2024年の調査によると、英国人の半数以上が、ピザの具材としてのパイナップルが「好き」という結果が出ている。16%が「嫌い」、20%近くが「大嫌い」と回答した。実際は、客の意見にも賛否両論あるようだ。