「ミスマガジン2018」グランプリを獲得し、“令和のグラビアクイーン”として活躍が続く沢口愛華がこのほど、都内でフォトエッセイ「沢口生活」(東京ニュース通信社)の発売会見を行った。
グラビア誌「B.L.T.」に連載された25回分のエッセイと、これまでのグラビア活動で感じた葛藤、変化、人々との繋がりを赤裸々な言葉と共にまとめ、新たに書き下ろした「まなざし」を収録。現在の拠点・東京と、地元・名古屋で撮影したグラビアを掲載した、“沢口愛華”を象徴する1冊となっている。
沢口は連載の書籍化を「2年間で25篇も書いたんだという気持ちと、正直振り返ってみて何を書いたかを的確に思い出せない不甲斐なさも感じつつ、自分の思いを綴ったものを皆さんに読んでもらえることがうれしいです」と告白。「ずっと本を読むことが好きだったのですが、エッセイを書くオファーをいただいてから、本を読む時に、自分のエッセイに活かせないかなと変な視点を持って読むようになってしまって、純粋に物語を楽しめなくなったという寂しさはあります」と吐露。「でも、あらためて好きな作家さんのどこが好きなのかというのが明確になったので、それはすごくよかったなと思います」と前向きに語った。
連載の中で、自身にとって一番印象に残っているエッセイは、母親からの愛情を受け取り、地元・名古屋から東京へと帰る新幹線の中で大号泣しながら書いたという「ホームタウン」。「全部を完璧に仕上げるのは難しくて、何がエッセイの正解なのかと考えると、自分の気持ちと技術のどちらを優先した方がいいのかという葛藤もありました」と正直に語りつつ、「自分の中でまだ正解がつかめていないところではあるのですが、やっぱり技術のために自分の気持ちを無下にしてはいけないと思いましたし、エッセイを書くというのはこういうことなんじゃないかと自分の中で納得できた章です」と明かした。
「ホームタウン」のように、エッセイには家族や友人が頻繁に登場する。周りから感想を質問されると「類は友を呼ぶのか分かりませんが、みんなそういうことに消極的で、まったく反響をいただけなかった」と衝撃の事実が発覚。「少し寂しいような気持ちもありつつ、自分の心の中を読まれなくてよかったという安心感もあったりします」と心境を述べた。また、「何度かエッセイに登場している旧ベスフレ(高校時代に出会った友達)からは『名古屋の本屋で見つけたから買ったよ』と連絡をもらって以降、感想が何もなく、正直本当に読んだのかなと。年明けでもいいので、返事をもらえたらうれしい」と茶目っ気たっぷりに答えた。
2024年を振り返って、「数年前に自分がやりたいと思っていたことを、すべてできた1年でした。女優業だったり、文章を書くことだったり、モータースポーツに関わる仕事だったりと、沢口愛華としては、今まで頑張ってきたのはこのためだったと思えるような、1つの答えが出た1年でした」と達成感をにじませ、「もっとたくさんの人に自分の名前や顔を知ってもらうために努力していかなきゃいけないなと、あらためて歯を食いしばる時だなと思いました」とさらなる向上心を見せた。
2025年については、「とりあえず、今通っている自動車学校を卒業して、マニュアルの免許を取ります。『マニュアルを持っているぞ』というプライドのもと、もっとモータースポーツのお仕事に携われたらと思います。今年はドラマの主演も務めさせてもらえたので、これからもいろんな役をやっていけたら」と新たな目標を掲げた。
グラビアについても、「『沢口生活』は、お世話になってきたカメラマンさん、メイクさん、スタイリストさんとの結晶みたいなもので、この撮影を終えてあらためてグラビアが好きだということを実感しました。より誠実に向き合って、いろんな人に見ていただけるようもっと頑張っていきたいです」と宣言。最後に、ファンに向けて「ぜひグラビアの写真も見ていただきたいのですが、本当に暇な時に、エッセイの文章の部分も読んでくださったらとてもうれしいです」とユニークなメッセージを残し、会見を締めくくった。