韓国で“国民的俳優”と呼ばれている女優のキム・スミさんが死去したと25日、韓国メディアが一斉に報じた。24日に、75歳になったばかりだった。
韓国メディアNews1の取材によると、キム・スミさんはこの日の午前8時8分ごろ、心肺停止の状態でソウル聖母病院へ搬送されたという。警察は現時点で他殺の痕跡はないとし、持病による死亡と推定している。
1949年生まれのキム・スミさんは1970年、MBC3期公募タレントとしてデビュー。1980年から2002年まで放送され、韓国歴代テレビドラマの最長放映記録を残したドラマ「田園日記」でイリョンの母役を演じ、“イリョンオモニ”として視聴者に愛され、国民的俳優としての地位を確立させた。
その後、シットコム「アンニョン、フランチェスカ」をはじめ、映画「家門の栄光」シリーズなど、さまざまな作品に出演、カメレオン俳優ぶりを発揮した。
また、トーク番組「スミ山荘」「スミのおかず」では、親しみやすい姿や料理の腕前を披露。特に「スミのおかず」は2018年、日本の新大久保で「スミね食堂」という韓国家庭料理の店をオープンさせ、当時行列ができるほどの大繁盛となった。
そんなキム・スミさんは、2022年から今年の9月まで放送されていたトーク番組「会長な人々」(原題)に、レギュラーとして出演、俳優としては映画「家門の栄光:リターンズ」が遺作となった。
キム・スミさんは、ソウル漢陽(ハニャン)大学病院葬儀場に安置される予定だ。