韓国の女性作家ハン・ガン氏が、2024年のノーベル文学賞に輝いた。
韓国人がノーベル賞を受賞したのは、2000年に平和賞を受賞した故・金大中(キム・デジュン)元大統領に次いで2人目となる。また、アジア人女性としては初の文学賞受賞となった。
受賞者には、賞金1100万クローナ(約1億5700万円)とメダル、賞状が授与される。授賞式はノーベルの命日にあたる12月10日、ストックホルムで開かれる予定だ。
ハン・ガン氏は、1970年光州生まれ。韓国で有名な作家ハン・スンウォン氏を父に持ち、1993年に詩「ソウルの冬」ほか4編を発表。翌年、ソウル新聞の新春文芸小説部門に短編小説「赤い錨」が入選し、本格的に作家活動を開始した。ソウル芸術大学の専任教授として12年間在職した後、専業作家として活動している。
代表作には「私の女の実」、長編小説「黒い鹿」「あなたの 冷たい手」「風が 吹く、 行け」などがある。また「菜食主義者」は、世界的権威のある文学賞の1つ、英ブッカー賞で韓国人として初めて受賞した。同作はクオン社より、2011年に邦訳が発売されている。