前原誠司代表ら衆参4議員が維新合流 「教育無償化を実現する会」1年足らずで党消滅 鈴木敦衆院議員は参政党へ

杉田 康人 杉田 康人
日本維新の会の馬場伸幸代表(左)と教育無償化を実現する会の前原誠司代表
日本維新の会の馬場伸幸代表(左)と教育無償化を実現する会の前原誠司代表

 日本維新の会の馬場伸幸代表(59)と、教育無償化を実現する会の前原誠司代表(62)が3日、国会内で会見し、教育の前原氏ら衆参4議員が維新に合流することを発表した。

 維新に合流するのは衆院議員の前原氏、徳永久志氏(61)、斎藤アレックス氏(39)と参院議員の嘉田由紀子氏(74)。衆院議員の3人は、維新の公認候補として27日投開票の衆院選に立候補する。

 鈴木敦衆院議員(35)は合流せず、教育を離党し参政党公認で衆院選比例南関東ブロックの単独候補として出馬する。

 教育無償化を実現する会は、5人の所属議員が離党した時点で所属議員がいなくなり、政党要件を満たさなくなる。事務的作業のため、政治団体としては当分残るという。

 維新と教育は、今年の通常国会から国会内で統一会派を組んでいた。通常国会終了後、合流に向けた協議を行ってきたことを明かした馬場氏は「政策部分については、ほぼ100%同じ。教育無償化を実現する会の皆さんと今後一体となって国会活動、政治活動、選挙活動を行っていきたいということで先般、日本維新の会の常任役員会のメンバーに決裁をお願いしたところ、全員一致で合流するという判断をいただいた」と経緯を説明した。

 2023年11月に国民民主党を離党した5人で新党を旗揚げした前原氏は「日本再生のセンターピンは、教育予算を倍にし、教育の無償化を実現すること。その考えについては、全面的に100%賛同いただき、統一会派として法案を提出することができた」と振り返った。

 さらに「当初から考え方が完全に一致している。こういった観点で、我々も日本維新の会の支持の拡大と多くの方々が当選されるために努力をしてまいりたい」と抱負を述べた。

 京都府、滋賀県を地盤とする前原氏らの合流で、維新は衆院44人、参院21人となる。衆院選を前に、馬場氏は「選挙でもたくさんの議席をお預かりさせていただいて、与野党ともに大きな影響力を与えられる政党を目指して頑張っていきたい。目前の衆院選を勝ち抜いていただいて、さらに拡大の加速をしていければ」と京都、滋賀での党勢拡大に期待した。

 結党1年足らずでの維新合流に、前原氏は「私自身がどの党に属そうとも、労働者納税者、消費者生活者の立場に立った政治を行うということは変わりありません。私はメリットデメリットを考えて行動はしていない」と〝野合〟を否定した。

 鈴木氏が維新に合流しなかったことについて、馬場氏は「我が党の公認予定者と鈴木議員がバッティングをしているという事実がある。どうにか調整できないかと協議してまいりましたが、基本的に折り合えなかった」と、衆院神奈川18区に立候補予定だった鈴木氏と維新の候補者が競合し、調整がつかなかった説明した。

 前原氏は「鈴木敦議員は参政党から、比例南関東ブロックで出馬をされるということになった。同じ志を持って戦ってきた同志。党は違えでも、頑張っていただきたい」とエールを送った。

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