パリ五輪でも誹謗中傷被害が相次ぐ 柔道の阿部詩、競歩・柳井らに心ない声 東京五輪でも問題視

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 2回戦でケルディヨロワに敗れ、号泣しながら引き揚げる日本代表・阿部詩(右)=28日
 2回戦でケルディヨロワに敗れ、号泣しながら引き揚げる日本代表・阿部詩(右)=28日

 東京五輪に続き、パリ五輪でもアスリートへの誹謗中傷が問題となっている。

 陸上競歩の混合団体に出場する柳井綾音(立命大)が29日、自身のSNSで「たくさんの方からの厳しい言葉に傷ついた。試合前は余計神経質になり、繊細な心になる。批判は選手を傷つける。このようなことが少しでも減ってほしい」などと投稿した。柳井は日本陸連が同日、混合団体に専念するために女子20キロ競歩出場を辞退すると発表していた。

 柔道では28日の52キロ級でまさかの2回戦敗退を喫した阿部詩(パーク24)に対して、大きな反響。海外からも含め、ウズベキスタン国旗が多数投稿されて荒らされている他、ネット上には試合後に号泣して退場しなかったことへの批判の声などが書き込まれた。詩はこの日、自身のSNSに感謝の言葉とともに、「情けない姿を見せてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪している。

 同じく柔道では、27日に行われた男子60キロ級の準々決勝で不可解な敗戦を喫した永山竜樹(SBC湘南美容クリニック)が自身のXで、対戦相手のフランシスコ・ガリゴス(スペイン)への誹謗中傷を控えるように呼びかけた。永山は「お互い必死に戦った結果なので、ガリゴス選手への誹謗中傷などは控えていただきたいです。審判の方も判断の難しい状況だったと思います」と記した。

 東京五輪でも体操女子や体操・橋本大輝、卓球・水谷隼らが被害を受け話題に。JOCは大会期間中もモニタリングチームを設置するなど対応し、あらためて「断じて許されない」と強調していた。

 今大会ではメンタルヘルス(心の健康)の重要性に注目が集まり、選手村に精神面ケアのスペースを設置するなど、選手の保護に力を入れているものの、被害は後を絶たない状況だ。

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