381系「やくも」最後の姿にしみじみ ラストイベントで鉄道ファンの響き渡る感謝の声に共感

KEISUKE KEISUKE
出雲市駅をあとにする「国鉄色やくも」
出雲市駅をあとにする「国鉄色やくも」

 381系「特急やくも」が旧国鉄時代の1982年に誕生して40年。6月14日に「国鉄色やくも」、「緑やくも色」のラストランイベントが行われた。定期運行終了に合わせたもので、岡山駅からの到着を待つ出雲市駅のホームには一目見ようと各地から約250人の鉄道ファンらが集合、その中の一人として足を運んだ。

 まずは20時35分に1編成目の「緑やくも色」がゆっくりと入線。同47分に最後の警笛が鳴り響き、車庫へ向かった。2編成目の「国鉄色やくも」は23時20分に入線。列車から降りた人たちが一斉に車両の先頭へ生き、思い思いにカメラを向けた。去りゆく姿に鉄道ファンからは「381系ありがとう」と感謝の声が響き渡り、同じ思いだった。イベント終了後の改札では記念として乗車券をもらう人が長蛇の列で並んでいた。

 381系に連結したパノラマグリーン車に、かつて乗車したことがある。4月5日でパノラマグリーン車を連結した編成の定期運行は終了したが、岡山駅から出雲市駅行きの列車は前面展望、出雲市駅から岡山駅に向かう列車は後方の展望を楽しむことができた。大きな車窓から見える大山の雄大さや、トンネルを抜ける瞬間などわくわくしたことを思い出す。なつかしさとさみしさを胸に「国鉄色やくも」と「緑やくも色」を見送った。

 6月15日には「ゆったりやくも色」のラストイベントも行われ、381系での定期運行がすべて終了した。4月6日から運転を開始している新型車両273系の「やくも」は揺れが低減されるなど乗心地も向上。カーブの多い伯備線での悩みも解消されている。なお、381系は今後は臨時で運行される予定があるという。

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