非撮り鉄による鉄道写真がSNS上で大きな注目を集めている。
「鉄道の写真を上げて、撮り鉄勢から『構図がなってない』って批判を食らったことがある。
撮り鉄からするとこんな構図はあり得ないだろうし、ましてや自分の車を手前に入れるのなんか斬首ものなんだろうけど、俺は数千人の方から、良いねをいただければそれで十二分に嬉しいです。」
と3枚の写真を紹介したのは「一人旅研究会」こと栗原悠人さん(@hitoritabiken)。
鉄道写真と言えば列車自体にインパクトをつけて撮影したものが多いが、栗原さんが投稿した写真は列車が菜の花でかくれんぼしているかのような構図や、自身の駐車した車と列車を並べたような構図など、個性的なものばかり。それぞれ素敵な写真だが、SNS上では撮り鉄と呼ばれる鉄道写真愛好家の一部からは厳しい批判を受けてしまったのだという。
今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「撮りたいように撮っていいと思いますよ☺️」
「私撮り鉄ですが、こういう写真は大好きです。参考にさせていただきます!」
「鉄道というより花を中心に撮ってる構図に見えるので撮り鉄にとやかく言われる筋合いは無いですよね…
お花綺麗だし暖かさが伝わってくる」
など数々の共感の声が寄せられている。栗原さんに話を聞いた。
ーーこれらの写真の構図の意図は?
栗原:菜の花が綺麗な時期だったので、菜の花をメインに、そこに列車を添えるイメージで撮影しました。1枚目のかくれんぼの写真は、もっと高い位置で構えていれば列車全体が撮れたんだろうと思いますが、想定していたよりも列車が菜の花に隠れた所を通過したが故に撮れた、偶然といえば偶然の隠れ具合でした。でも失敗ではなく、菜の花と戯れている感じが出せました。3枚目は、愛車と列車を撮ってみたくてとにかく一緒に撮れれば、と構図そっちのけで撮ってみました。
ーー撮り鉄から批判を受けた際のご感想は?
栗原:写真は人それぞれが好きに撮れば良いと思っています。他人が撮った写真をけなしたくなるのかも知れませんが、それを一々本人に言わなくたって良いじゃないか?と思います。わざわざ批判をしてくる撮り鉄は苦手です…。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
栗原:好き嫌いは誰でもあるので自分の写真に対して、「嫌い」と言われても気にしていませんが、反対に「好き」と言われるととっても嬉しいですし、活動意欲が湧いてきます。
◇ ◇
芸術や表現には「これ」という決めつけは禁物。非撮り鉄が撮影した鉄道写真も素直に評価できる、自由な心でいたいものだ。
なお今回の話題を提供してくれた栗原さんは現在、全国の風景や町などのうち、郷愁感じるお気に入りの空間を厳選した「郷愁」などの写真集をウェブショップで販売している。いずれもまさに日本ならではの郷愁を感じる、味わい深い作品ばかり。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
「一人旅研究会」栗原悠人さん関連情報
Xアカウント:https://twitter.com/hitoritabiken
写真集「郷愁 二愁目」:https://hitoritabikenkyu.booth.pm/items/5293794