5月11日に神戸―大阪間が鉄道開業150周年を迎えたことを記念して、駅弁と記念インクが販売された。記念商品とあって、随所にこだわりがみられる。鉄道ファンはもちろん、それ以外の人でも楽しめそうだ。
「神戸ステンショ辨當」のパッケージは、神戸駅の歴史を上空から俯瞰した鳥瞰図があり1番列車が出発する様子が描かれている。また、付録として、表面に鳥瞰絵図全体、裏面には鳥瞰絵図と現在の地図を重ね合わせた特別絵図がついており、弁当の味を楽しみながら神戸駅の歴史を楽しめる。中身も洋風文化をいち早く取り入れた神戸らしく、エビフライ、ビーフシチューなど洋風の仕上がりになっている。弁当の企画に携わった淡路屋の担当者は「開業当初の1984年の神戸駅の時代の地図と見比べ、駅弁を楽しんで味わってほしい」と話した。
「梅田ステンショ辨當」のパッケージは初代大阪駅の錦絵で、歴史に思いをはせてしまう。中身はかやくご飯、たこや大根とさばの船場煮や大阪府産しろ菜のお浸し、紅ショウガの天ぷらなど大阪名物がふんだんに盛り込まれている。淡路屋の担当者によると、いもタコなんきんを意識して作ったという。「梅田ステンショ辯當」、「神戸ステンショ辯當」はどちらも1280円(税込)。淡路屋の各販売店、大阪駅、新大阪駅などで買うことができる。
『神戸大阪三種肉めぐり弁当』は、神戸と大阪の美味しいお肉をメインに使った弁当。神戸牛はすき焼き風に、神戸ポークは生姜焼きに、大阪産豚のとんかつには、河内ワインにブレンドされたソースを使っている。また、大阪城の形になっている人参もあり、楽しみながら味わえる一品だ。まねき食品株式会社の担当者は「神戸と大阪の案もあったが、いいものを一つ作らせて頂いた。幅広い方に神戸、大阪の味を楽しんでもらいたい」とアピールした。価格は1780円(税込)で姫路駅、大阪駅、新大阪駅の駅弁販売店舗で販売される。
万年筆などに使用する筆記用インクも誕生。商品名は「Kobe INK物語特別色150 PURPLE SEPIA」で、初代京阪地区を走った117系をモチーフにしたパープルセピアのカラー。パッケージは鉄道ファンに喜んでもらえる様、神戸駅の旧駅舎と117系の車体の解説が書かれている。ナガサワ文具センターの担当者は「鉄道が好きで117系にも仕事でたくさん使わせてもらった、パープルとセピアの色を取り入れ、150周年の歴史とともにこの機会にぜひインクを使ってほしい」と語った。価格は2750円(税込)で、JR西日本公式産直オンラインショップ「DISCOVER WEST mall」、ナガサワ文具センターの公式オンラインショップで販売中だ。
弁当、インクともに9月30日までの期間限定。旅のお供にいかが?