BTSら擁するHYBE(ハイブ)と、その傘下レーベルアドア(ADOR)の代表であり、NewJeansの生みの親・ミン・ヒジン代表との内紛が、4月末から韓国芸能界を騒がせる中、BTSの7年前に起きた事件の判決文に再び注目が集まっていると、韓国の複数メディアが報じた。
判決文には、HYBE(前BIGHITエンターテインメント)が2017年8月、「違法マーケティング(買い占めマーケティング)」に関する脅迫を受け、計8回にわたり総額5700万ウォン(約570万円)をだまし取られたとし、ソウル中央地方裁判所(ソン・ボギ判事)が脅迫した協力会社代表に対して、懲役1年の実刑判決を宣告。しかし、2審(チャン・イルヒョク、キム・ウンギョ、ファン・ソンウク判事)では原審が破棄され、罰金300万ウォン(約30万円)の刑を命令したと記されていたという。
改めて注目を集めたことで、一部では「〝買い占めマーケティング〟が、実際に行われていたのではないか」という疑惑がささやかれている状況だという。
それは、被告人の犯行直前である2015年から2016年は、BTSが注目され上昇傾向にあった時期であること、そして判決文に「被害者(前BIGHIT)が便乗してマーケティングを行い、脅迫の口実を与えた過失もある」と明記されていたため、BTSの音源買い占めが実際にあったのではないかと、疑念を抱く内容があったためとみられる。
事件発覚当時、同社は「犯人の恐喝と脅迫で言及された〝不適切なマーケティング活動〟は、犯人の一方的な主張であり、便乗マーケティングは、通常のオンラインバイラルマーケティングを意味する」と言及していた。そして7年の時を経て、韓国メディアのSPOTVNEWSが4月29日、再浮上した一連の件についてBIGHIT MUSICへ問い合わせをしたが「『2017年と立場は変わらない』と返答された」とし、BIGHIT MUSICは当時から現在まで、同じ立場を固持しているという。
またこれとともに、HYBEがサイバー宗教と推定されるある瞑想団体と「関係しているのでは」という新たな疑惑が浮上。BTSとTXT(トゥモローバイトゥギャザー)の一部メンバーが通った、または在学中の学校が同団体と深い関係であり、BTSの一部メンバーがこの団体の広報へ直接的・間接的に参加したというものだ。
さらに、HYBE所属アイドルの歌やダンスなどに、該当団体の教義や行動が使われているとの疑いもあるとし、歌詞のフレーズや曲名に宗教的な意味が含まれているといううわさが拡散された。
これを知った、BTSの所属事務所であるBIGHIT MUSICは、韓国のファンコミュニティープラットフォーム「Weverse(ウィバース)」で「BTSの権益侵害事案に対して、厳重に対応する」と公式コメントを発表し、これらを否定した。
BTSは、韓国歌謡界を不在にしている間、当人たちの知らぬところで思わぬ疑惑に巻き込まれてしまった。