自民党の裏金問題をめぐって同党を離党した世耕弘成参院議員が6日、自身が理事長を務める近畿大学(大阪・東大阪市)の「令和6年度入学式」に出席。一堂に会した8840人の新入生に「自分の立ち位置をしっかりと把握をしてもらって、立派な社会人として近畿大学を巣立っていただきたい」などと祝辞を述べた。
世耕氏は冒頭「新入生の皆さん、本日はご入学、誠におめでとうございます。厳しい受験を乗り越えて、栄えある近畿大学に入学されたこと、本当におめでとうございます」とあいさつ。盛大に行うことで知られる同大学の入学式は「学生の皆さんをこんなに温かく迎える大学なんだと、こんなに大切にする大学なんだと示したい気持ち」と説明した。
これからは「本当に変化のスピードが速い時代」と人工知能や量子コンピューターなどの例を交えながら説明。それらの技術自体を必ずしも全員が勉強する必要はないとした上で、大事なのは「その技術によって社会がどんな変化をしていくんだろう、そんな中で自分がどんな役割を果たせるんだろうかということをつかみ取っていくこと」と強調した。
そんな変化する現代においても「数式や理論で解明できない偶然とか揺らぎ」などがあるとし、「近畿大学での生活の中で、その揺らぎや偶然のきっかけをつかんでいただいて、そして変化の激しい社会における自分の立ち位置をしっかりと把握をしてもらって、立派な社会人として近畿大学を巣立っていただきたい」と締めくくった。