米国を拠点に活動する俳優・松崎悠希が13日、自身のX(旧ツイッター)で、ハリウッドで「透明化」された過去を明かした。
3月10日(日本時間11日)に行われた「第96回アカデミー賞」授賞式で、主演女優賞に輝いたエマ・ストーンがプレゼンターを務めた、昨年の受賞者ミシェル・ヨーからではなく、ジェニファー・ローレンスからオスカー像を受け取った。また、助演男優賞を獲得したロバート・ダウニー・Jr.は、やはり昨年の受賞者だったキー・ホイ・クァンとは目も合わせず、オスカー像を受け取ると、ティム・ロビンスと握手し、サム・ロックウェルとグータッチをした後にスピーチを始めた。2人の行動は「アジア人をパッシング(無視)したのでは」と騒動に発展していた。
この騒動を受けて、松崎は自身の体験談をXにポストした。12日には「20年間ハリウッドで俳優として活動してきた私がこれまで『ラストサムライのセットでの真田広之』を、ハリウッドの業界人からどう聞かされてきたか。『Hiroyuki Sanadaという小うるさい俳優がいて、セットの雰囲気を乱していた』『Hiroyuki Sanadaは細かすぎて、和を乱す』 うるせえよ馬鹿ども。」とレジェンド級の真田広之でさえ、見下されているような扱いだと明かした。さらに、自身がハリウッドの人種差別について語った記事を引用し「夢を壊してスミマセンが、我々にとっての『ハリウッド』は2024年の今でも、クッソ人種差別的です。」と明言した。
13日には自身の具体的な体験もポスト。「ハリウッドのアジア人の『透明化』の件で僕のトラウマになってることの一つが、2009年の映画『ピンクパンサー2』で、メインキャストで僕だけがポスターから『消された』こと。」と自身が写っていないポスター画像を掲載した。同作はスティーブ・マーティンがクルーゾー警部を演じたリメイク版の第2弾で、文化財の盗難事件解決のために各国の精鋭が集められるストーリー。ジャン・レノやアンディ・ガルシアとともに、松崎は「ケンジ・マツド」という役で出演していた。大役だっただけに「ポスター用写真(2枚目)も撮影してたのに。そりゃインド人のアイシュワリヤー・ラーイさんは残ってるけどさ…」とガッカリした思い出をつづった。
さらに、同作の公式ホームページのスクリーンショットも掲載。「こういう風にちゃんと『メインキャスト』の一人としてバーーーンと載ってた。…なのに『公式ポスター』には僕だけが、いない。『別にユウキはいなくてもいか、アジア人だし。』という判断がされてしまうのが本当に悲しかった。」と正直な心境を明かした。