アレレッ?よく見てみたら… 動物園からの驚きの発表が「こんなかわいい訂正ある!?」と話題に

髙石 航平 髙石 航平
お母さんコアラのウミ(左)と赤ちゃん(イングランドの丘提供)
お母さんコアラのウミ(左)と赤ちゃん(イングランドの丘提供)

 アレレッ、よくよく見てみたら…。動物をこよなく愛してきた動物園の飼育担当長も「正直驚きました」と話す、動物園からのなんともビックリな発表が「こんなかわいい訂正ある!?」、「えらいこっちゃ!」と反響を呼んでいる。

 話題の投稿をしたのは兵庫県・淡路島にある動物園「淡路ファームパーク イングランドの丘」(@englandhill_zoo)。12日にX(旧ツイッター)で「先日より『オス』としてご報告させていただいておりましたコアラのピーターとウミの赤ちゃんですが、本日行いました初めての健康診断の際に改めて『メス』であることが判明しました」と発表した。こんなことあるんですか!? そう思い、淡路ファームパークの担当者さんに問い合わせてみた。

 淡路ファームパークの動物飼育担当長を務める後藤さんによると、赤ちゃんコアラの雌雄を判別する方法は「基本的に目視によるものになります」と話してくれた。ただ、有袋類であるコアラの生態として「妊娠期間が35日前後と非常に短く約2cm、1g以下の仔を産み、母親の腹部にある育児嚢と呼ばれる袋の中で半年間かけて子育てをします。おっぱいも育児嚢の中にあるため、飼育員も母親自身も半年間は外から仔の姿を見ることができません」とのこと。確かに誕生日は「令和5年(2023年)7月31日」と発表されている。この時期になって、お母さんも飼育員もやっと顔を見ることができ、初めての健康診断を実施。それによって、ようやく正しい性別が判明したのだ。

 そのため、初めての健康診断までは目視で確認するしかない。ただ「幼いコアラは母親の体に密着しているため腹部が確認しづらい」のだそう。「2月中旬に2度ほど母親と赤ちゃんの間に隙間ができる機会を撮影した映像を元に、腹部に見えた膨らみからオスの陰嚢であると誤認して『オス』として公表しておりましたが、3月12日の健康診断で赤ちゃん自身の育児嚢のしわだったという結論に至りました」と今回の発表に至った経緯を話してくれた。雌雄の取り違えは「動物種によっては雌雄の判別が難しいものもいますが、コアラについては今回のようなケースは正直あまり聞いたことがありません」と珍しいケースだったようだ。

 これでめでたしめでたし、といかないのが世の常。なんとみんな赤ちゃんを「男の子」だと思っているので、募集締め切りまであと少しだった赤ちゃんの名前は「男の子」として送られているのだ。後藤さんは「(メスだったことは)正直驚きました。と同時に、来園者向けに赤ちゃんの愛称募集を行っている最中ですので、今後の対応についても早急に決める必要がありました」と急いで発表。応募も「たくさんご応募いただいているため、まだ集計中です。もともと大半はオスメス共に相応しい愛称が多い印象です。また3月11日までにご応募いただいたお客様の中で、応募のやり直しをご希望のお客様に関しては当園のHPにて再応募の方法をご案内しております」と話してくれた。

 名前の応募は3月31日までで、応募方法は「(園内の)コアラ館設置の専用応募用紙に必要事項を記入」すること。郵送やメール、SNS等での応募は無効とのことだ。みなさんも可愛い赤ちゃんコアラを見て、名前を応募してみてはいかがだろうか。

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