宇宙での犯罪の取り締まりについて科学者の間で論議が重ねられているという。最果ての地における法科学「アストロフォレンジックス(宇宙の犯罪捜査)」について、人類が太陽系へ、さらに進んでいくにあたり、法のもとで犯罪を取り締まる“スペースレンジャーズ”が必要だとの声も上がっている。
血痕の形成など犯罪の証拠を掴むのに無重力は法科学にとって「新たな挑戦」になると主張する科学者がいる。英ハル大学のグラハム・ウィリアムス教授と英スタッフォードシャー大学のザック・コウォルスケ氏は、テスト飛行で疑似の血痕サンプルを試験的に作成したものの、重力がゼロになると血が違った落ち方をすることから血痕の形成も異なることが判明した。
2人はこう話す。「銀河系初となる地球外の法科学研究所の運営を喜んでさせていただきますよ」「鑑識調査において宇宙はユニークで過酷な環境を提示しています」「未来の開拓者たちが直面する要素として、変化する重力、宇宙放射線、極端な温度、酸素の必要性といった例が挙げられます」