「つきまとい・待ち伏せ行為…SNS上でもこれらの行為はおやめください」東京藝術大術卒業・修了作品展の注意書きが話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

1月28日から2月2日にかけ開催される第72回東京藝術大学 卒業・修了作品展。今後、芸術界にはばたいてゆく若きアーティストたちの作品が話題になっているが、一方で心無い観客から学生をまもるために大学が掲示した注意書きも大きな注目を集めている。

「東京藝術大学 卒業・修了作品展
入口にいきなり社会課題が集約されていた・・」

と件の注意書きを紹介したのはカメラマンの武藤裕也さん(@sunnyday_photo)。

つきまとい・待ち伏せ行為
身体接触や暴力行為
名誉を傷つける行為
執拗に連絡先をたずねる行為
作品や展示に関係ない話をし続ける行為
作品やパフォーマンスを高圧的に批判する行為
食事/ドライブ等、プライベートな誘いをする行為
長時間特定の学生・教職員を独占する行為

~SNS上でもこれらの行為はおやめください~

と書かれた会場入り口の注意書き。近年、アート系の展示会では出展者に迷惑行為をおこなうギャラリーストーカーと呼ばれる観客が問題となっており、彼らの触手は学生の展示会にも向けられているというわけだ。

今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは

「ギャラリーストーカー対策ですね。予め掲示しておくことでスタッフがストーカーを引き剥がせる。」
「掲げなくても安心安全で行える展示会にしたいね。」
「芸術は常にポジティブとネガティブの間にある。
SNSがある今、その声が拡声しがちなので仕方ない注意書きかな・・・。」
「ギャラリーストーカーって学生の時から始まってんだよね…
そういう意味のパトロンになりたがってる輩も。」
「本当に存在するんだ…学生さん可哀想に😰」

など数々の驚きの声が寄せられている。武藤さんに話を聞いた。

ーーこの注意書の内容をご覧になったご感想をあらためてお聞かせください。

武藤:大学の間接的な声明のように思いました。マナーは曖昧で性善説に任せるしかないものですが、具体的に言わないと分からない人へのメッセージであること。そして、会場や周辺にいる人へ事情を共有することでトラブルを防ぐ事ができるのではないかと思いました。

ーー展示会で実際にこういった迷惑行為を受けたこと、ご覧になったことはあるでしょうか?

武藤:主に女生徒が巻き込まれるトラブルだと思っています。私に具体的な被害はありませんが、トラブルはよく耳にします。

また作品についてのアドバイスなど、その指示どおりに行っても、もし失敗した場合に責任を取ってくれるとは思いません。実績や信頼関係、お互いの立場などあってのアドバイスは理解できるのですが、全くの第三者が土足で踏み入れるような介入はどうかと思います。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

武藤:思いのほか拡散されて驚きました。今後の様々な展示や作品発表で同じようなアナウンスが続くように感じています。現代アートは社会に対するレスポンスのひとつです。来年の卒業展や全国的にこれらを意識した作品が生まれるかもしれません。

◇ ◇

善意の観客とギャラリーストーカーを見分けることは困難だが、今回の東京藝術大学 卒業・修了作品展のように、展示会の主催者や会場はぜひトラブルの予防策や何かあった時の対応策を講じ、出展者の被害を少しでも軽減するよう配慮してほしいものだ。

なお今回の話題を提供してくれた武藤さんは現在、商品撮影や人物撮影などさまざまな撮影の依頼を募集中。ご興味ある方はぜひ公式ホームページ「Yuya Muto Photography」をご覧いただきたい。

武藤裕也さん関連情報

kXアカウント:https://twitter.com/sunnyday_photo
公式ホームページ:https://muto.photowork.jp/entry/portrait

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