ティム・バートン監督は、1992年の映画『バットマン リターンズ』を1942年の『キャット・ピープル』のようなモノクロ映画にしたがっていたことが明かされた。しかし、最終的にバートン監督は、ミシェル・ファイファーがキャットウーマンとなるセリーナ・カイル役を演じ、マイケル・キートンがバットマン役として戻ってくるという映画を製作するに至っている。
脚本家のダニエル・ウォーターズは、バラエティ誌に語った。「(ティムは)1800万ドル(約26億円)をかけて、オリジナルの『キャット・ピープル』のような、セリーナが小さな町でひっそりと暮らすモノクロ映画を作りたかったんだ」「そして私は、バットマンをメタファーにした『バットマン』映画を作りたかった」
「それで(セリーナを)ゴッサム・シティのロサンゼルス版に引っ越させたんだけど、そこは3人のろくでなしのスーパーヒーローによって支配されていた。『ザ・ボーイズ』シリーズの前の『ザ・ボーイズ』ということになる。でも彼は私の脚本を読んで疲れ果ててしまったんだ」
インディ・ワイヤー誌によると、当初この映画では、バットマンのロゴで幕を開け、そのロゴが広がると、スクリーン上にグッズショップが現れるという設定があり、自警団をめぐる同シリーズを風刺するというウォーターズの案が含まれていたものの、主演のマイケル・キートンに説得されカットしたという。
一方、ペンギン役で出演したダニー・デヴィートは、「ティム・バートン以外を喜ばせる必要がないという点で、奇妙な仕事だった」「インターネットが普及する前は、裁きの場に出て自分が何をしたか言う必要はなかった。部屋で2人の男が台本に目を通すだけだったよ」
「『バットマン リターンズ』は、バットマン・ファンから『まだバットマン映画の2作目なのに、何をやっているんだ?もう道を外れてるよ』って叩かれた」「今ではバットマン映画は50本もあって、『あれは結構良かったよね』と言われてる」と明かしていた。