参加俳優が黒ドレスでイ・ソンギュンさん哀悼、パク・ソンウンは葬儀後に悲痛抱え出席「SBS演技大賞」

椎 美雪 椎 美雪
「2023 SBS演技大賞」はほとんどの出席者がブラックドレスに統一していた(出典:SBS DRAMA SNS)
「2023 SBS演技大賞」はほとんどの出席者がブラックドレスに統一していた(出典:SBS DRAMA SNS)

 韓国では29日、ソウルにあるSBSプリズムタワーで「2023 SBS演技大賞」が行われ、27日に突然この世を去った俳優イ・ソンギュンさん(享年48)を哀悼した。同イベントは1999年より12月31日に放送されていたが、25年ぶりに日程を変更し12月27日に開催。そしてこの日は、奇しくもイ・ソンギュンさんの葬儀がしめやかに執り行われた日でもあった。

 イ・ソンギュンさんは10月に薬物使用が疑われ、警察から3回にもおよぶ調査を受けた。そして27日、妻であり女優のチョン・ヘジンから「夫が遺書のようなメモを残して家を出て行った」と警察に通報があり、同日に遺体で発見された。

 「SBS演技大賞」のレッドカーペットでは、俳優が一人ずつフォトウォールに向かって歩く中、参加者のほとんどが黒いスーツやドレスを着用して登場し、故人へ哀悼の意を表した。

 イ・ソンギュンさんは1月期、同局で「ペイバック~金と権力~」の主演を務め、共演者のムン・チェウォン、ソン・ウンソ、パク・フン、キム・ヘファ、カン・ユソクが受賞候補者として名を連ねていた。しかし、イ・ソンギュンさんの訃報を受け、全員が授賞式への不参加を発表。ムン・チェウォンは「ミニシリーズ ジャンル/アクション 最優秀女性演技賞」を、カン・ユソクは「新人賞」をそれぞれ受賞したが、コメントを出すことはなかった。

 ドラマ「国民死刑投票」で「ミニシリーズ ジャンル/アクション 最優秀男性演技賞」を受賞したパク・ソンウンは、イ・ソンギュンさんの葬儀後に授賞式へ出席。悲痛な思いを抱いたままマイクの前に立った。そして「受賞コメントではなく、手紙を一通したためたい」と言い「これ以上苦しみも心配もない、安らかな世界でゆっくり休めますように。今日おまえを天国へ送った日なのに、兄さん(自身)は賞をもらったよ」「いつだって演技に真剣だったおまえに、この賞を捧げる。じゃあな、弟(イ・ソンギュンさん)」と告げ、イ・ソンギュンさんの不在に悲しみを増幅させるのだった。

 そして、キム・テリとともに大賞を受賞したイ・ジェフンもイ・ソンギュンさんに触れ「今日はあまりにもつらい日です。共演するなど個人的な縁はなかったので、ご一緒できたのはほんの少しの時間でしたが、私はイ・ソンギュンさんが歩んできた道を見ながら、俳優という夢を育てました。彼のようになりたいと思うことがたくさんあり、ロールモデルとして背中を追いかけていました。この賞はイ・ソンギュンさんに差し上げたいです。お疲れさまでした、天国では心穏やかに幸せでいてください」と追悼した。

 授賞式後には「ペイバック~金と権力~」チームからの「『ペイバック~金と権力~』出演されたイ・ソンギュンさんが、私たちのそばを去っていきました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます」という哀悼メッセージが伝えられた。

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