韓国で、多くの名作に出演し愛されていた俳優のキム・ジュヒョクさんが亡くなってから、6年の歳月が流れた。
キム・ジュヒョクさんは2017年10月30日、ソウル江南(カンナム)区三成洞(サムソンドン)近くの道路を運転中、不慮の交通事故で突然この世を去ってしまう。45歳という若さだった。
当時の韓国メディアによれば、故人の運転する車両が他の車と衝突し、近くのマンションの壁にぶつかり車ごと階段から転落。同乗者はおらず、心肺蘇生を受けながら病院へ搬送されたが、意識を回復することなく息を引き取ったという。
当初は、心筋梗塞による死亡説が浮上したが、国科捜で行われた剖検の結果「事故による頭がい骨骨折が、死因に大きな影響を与えたと見られる」という所見が発表された。
あまりにも突然過ぎる悲報に、業界のみならず世間の受けたショックも大きかった。キム・ジュヒョクさんの訃報が報じられた後、韓国の大手検索サイトであるNaver(ネイバー)はサイバーダウンを起こし、15分以上アクセスすることができなかったほどだ。
事故の3日前に開催された「第1回 The Seoul Awards」では、映画「コンフィデンシャル 国際共助捜査」で映画部門男優助演賞を受賞。個人で受賞した初の演技賞であり、受賞コメントではすでに他界していた両親へ感謝を述べたばかりだった。
また俳優業だけでなく、リアル旅バラエティー「1泊2日」シーズン3にレギュラー出演すると、天然な一面や面倒見の良い姿を見せて新たなファンを獲得。番組で行われたあるクイズで、古事記を由来とする「兎死狗(トサク)〝烹〟(ペン)」という言葉を「兎死狗〝テン〟」と誤答してしまい、以降番組では〝クテン兄さん〟と呼ばれ親しまれた。
そのため、6年が経った現在も「クテン兄さんが恋しい」という声がネット上で多く寄せられている。