女性お笑いコンビ・Aマッソが27日、東京・雷5656会館ときわホールで行われた漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2023」の2回戦に登場した。多くのメディアで活躍する人気コンビは、お笑いへの純粋な熱意を吐露した。
テレビ、ラジオにYouTube、加納の文筆業などジャンルを問わず活躍するAマッソ。昨年の準々決勝進出組にはシード権が与えられたため、ようやく今年のM-1初陣を迎えた。村上のボケと加納の硬軟織り交ぜたツッコミ、そして村上の居直りで混迷の空間を作り上げ、大きな笑いを集めた。
加納は「何回出ても緊張しますね。1回戦がなくて、2回戦の最終日に出たので、10月末にやっと始まった、という感じ。ウケたウケた」と明るい表情で話し、村上も「出番の前も後もずっとドキドキしています」とニッコリ。子どものような生き生きとした口調が、手応えの大きさを物語った。16、17年は準決勝に進出し、昨年は準々決勝にとどまったが、若手女性芸人として抜群の知名度を誇る。今年は優勝候補として3年連続決勝に進んでいた女芸人ナンバーワン決定戦「THE W」への出場を見送って、M-1にかけてきた。
これまで巧みな映像を使ったもの、世相を斬るようなもの、複雑な言葉遊びなど、多様なジャンルの漫才を繰り広げてきた。
加納は「うちらは(ネタの方向性が)毎年違うんで、今回パッケージを変えたとかではないんです。今年は割と早くやることが決まったから、M-1に向き合いやすかった」と語った。今年のネタも「漫才は設定ではなく、企画を考えるつもりで作っています」という信念を貫いた。
メディアで人気を集めても、加納は「ネタではまだ結果が出ていない。いつまでも出られるものではないから最後まで走り切りたい。私たちのベースはネタです」とM-1へのこだわりを語り、村上も「一番出たい、に決まっている板の上」と呼応した。
村上は「優勝や!」と目標を掲げ「ど根性や。体中から湯気出とるで!」とアホそうな顔で力こぶを作った。加納も「マックス頑張るで!」と拳を突き上げた。同日夜に大会公式SNSで3回戦進出が発表。とにかく勢いがついた今年の初戦となったことは、間違いなさそうだ。