「調理後、すぐにフライパンを急冷してはいけない」といった注意喚起を聞いたことがあるかもしれない。一体、なぜなのか。調理用品を企画・販売している和平フレイズに理由を聞いた。
完成した料理を皿に盛りつけた後、汚れをある程度落とそうとアツアツのフライパンに水を流すと「シュワ~」という音とともに煙が舞い上がる。実はこれ、フライパンが劣化してしまう原因の1つ。担当者は「急な冷却は、製品本体の『収縮』が起きてしまいます。本体の変形や塗装面の剝れにつながる恐れがあるからです」と説明。フッ素樹脂の表面が傷むことで、調理の際にこびりつきやすくなってしまうという。
「知らなかった」「やってた」との声が多くあがる内容のため、和平フレイズの公式X(旧ツイッター)では何度も注意を呼びかけている。担当者は調理後、2分程度待ってから手入れを始めることをすすめている。「こんろの五徳自体が熱を持っていますので、鍋敷きなどの上にフライパンを移して熱を逃がしてください。アルミは冷めやすいです。手で触れても熱くない温度になったら、お湯で洗うと油汚れが落としやすいです」とした。
フライパンの劣化が早まってしまう洗い方はほかにもある。担当者が紹介したのは以下の通り
①「裏面(底面)から水をかけて洗う」
→本体を急冷する事になりますので、熱の急激な変化による変形を引き起こしてしまうことにつながります。
②フライパンを食器洗浄機で洗う
→ハンドルの取り付け金具や樹脂製のハンドルに水が浸入してしまい、腐食などのトラブルにつながる可能性があります(ハンドルが取れるタイプでしたら大丈夫です)
③スポンジの硬い面やスチールたわしや磨き粉を使用する
→目に見えない小さな傷が積み重なり、こびりつきの原因につながります
担当者は洗い方だけでなく、おすすめしない使用法についても3点紹介した。
①油を引かない
→急激に温度を上げてしまいます。
②強火で加熱する
→強火調理すると急激に温度が上がってしまい、フライパン内面だけでなく本体の故障にもつながります
③角の鋭利な金属ヘラを使用する
→フッ素樹脂表面を傷つけ、こびりつきや塗装面の剝れの原因になってしまいます。
今回紹介した内容はフッ素樹脂加工のフライパンに関するもの。和平フレイズの公式Xではほかにも、さまざまな調理用品に関する情報を発信しているので、確認してみるといいかもしれない。