昭和のクーラーの構造がSNS上で注目を集めている。
「初期のクーラー、回路が物凄くシンプルでTHE機械という感じでとても良い。
基板は1枚も入っていない。」
と件のクーラーの回路図を紹介したのは家電マニアのオーファミさん(@tbsshi9094)。
外装からすると1970年代前後に製造されたものだろうか。回路図もコンデンサ、サーモスタット、端子板、スイッチなどがシンプルに並んでおり、AIが搭載されるなど高度にコンピューター化された現代のクーラー、エアコンと大きく異なることがわかる。
SNSユーザー達から
「サーモスタットでOn/Offだ! 冷蔵庫のように冷えそうです。」
「この頃ですとCP(圧縮機)はレシプロ式ですか?
東芝さんは結構昔からロータリー式を採用していましたね」
「室外ユニットのファンモータ記号、左上の"B"様のは隈取コイル?
単相電動機みたいだし」
「だから近所の電気屋さんが修理を請けていたんだな。」
など数々のコメントが寄せられる今回の投稿について、オーファミさんにお話を聞いた。
ーーこのエアコンはどういった製品なのでしょうか?
オーファミ:こちらは、東芝製のRASー181LSになります。暖房が無いのでエアコンというよりはクーラーですね。「貴重な物だと思うのでお譲りしたい」という方がいらっしゃって、私が頂いてきたものになります。
ーーこの配線図をご覧になったご感想をお聞かせください。
オーファミ:取り外し後にメンテナンスのために分解していたところ、こちらの配線図を見つけました。現在のエアコンではありえない、電子部品の一切ないシンプルな構成。これほどシンプルな回路でもクーラーとして成立して動くんだなと感心しました。
ーーこのエアコンは現役で動いているのでしょうか?
オーファミ:取り外すまでは、50年以上使用されていたそうです。私が立ち会った時にも動いていました。
一部の部品は50年という歳月に勝てず壊れかけていましたが、今回その部分を全て新しいものに交換してリフレッシュしました。これからまた50年動き続けられるようにしてあげたいと思っております。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
オーファミ:こういったツイートにそれなりに反応してくださる方がいて、意外とこういった製品に興味のある方が多くいらっしゃるんだなと驚きました。
◇ ◇
高性能だがすぐに故障してしまう最新家電とは異なり、昔の家電はシンプルなぶん非常に長持ち。このクーラーが昭和、平成、令和と3つの時代にかけて人々に快適な環境を提供してきたのかと思うと、なんだか胸が熱くなってしまった。
オーファミさん関連情報
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