数量限定のパインアメ復刻缶 5倍以上の高額転売も「こういうの本当良くないよ」 初日は600缶が即完売

藤丸 紘生 藤丸 紘生
数量限定で販売が決定した「復刻パインアメ缶」
数量限定で販売が決定した「復刻パインアメ缶」

 16日の広島戦に勝利し、優勝マジック29が点灯した阪神タイガース。その阪神ベンチに常備してあるというのが、穴の空いた形でおなじみのパインアメだ。阪神梅田本店(大阪市内)のイベント「パインなおやつ」では、16日から販売を開始した「復刻パインアメ缶」(税込1650円)が初日から即完売となる大盛況。一方で、フリマサイトでは転売も見られ、製造元のパイン社はSNSなどで強く注意喚起している。

 同商品は1951年の創業当初のデザインの復刻版。当時のものは同社も保有していないほど貴重な代物だったが、今年3月に届いた「祖母の遺品を整理していたところ、古いパインアメの缶を発見し、このまま捨てるより製造元で保管してもらいたい」というメッセージが縁で、約70年ぶりに“里帰り”した。

 一連のエピソードを公式X(旧Twitter)で紹介すると、瞬く間に大反響。復刻を願う声が多く寄せられ、社名など一部のデザインは現在のものに変更した上で、同イベント内での復刻が決定した。

 8月上旬に発売情報が解禁されると、これもまた大反響。発売初日は600缶を用意したが、午前10時の発売開始から瞬く間に即完売。午後2時30分ごろには公式Xで「まさかの…本日分…完…売…」と陳列棚に何も並んでいない状態の店頭写真を添えて報告した。

 大人気の裏では由々しき事態も。フリマサイトには、発売されたばかりの復刻缶が多数出品。なかには、定価の約5倍の値段で売られ、すでに売買が成立してしまったものもあった。

 ネットでも「やっぱりもう転売されてる」「こういうの本当良くないよ…」「欲しいと思ってたけどやっぱり予想通りで悲しみ」などの声が。なかには、復刻の経緯が経緯だけに「一通のメール、里帰りしたパインアメ缶があったからだよね?それを高額で転売するとかないわ」と非難する声もあった。

 同社も販売を「1人3缶まで」とするなど対策を講じ、「何卒転売はおやめください。また、高値で転売されたものを買わないことで転売が減ることもございます。ご協力をお願いいたします」と注意喚起。SNSなどを通じて、強く呼びかけている。

 復刻缶は21日まで数量限定(3000個)で販売される。なお、同イベント終了後の再販売などについて、同社は「まだ何も決まっておりません」としている。

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