「Warai Mirai ナイト&ライト」(8月25日、大阪・大阪城音楽堂)に出演する、お笑いコンビ・フースーヤの田中ショータイムと谷口理がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースのインタビューに応じた。デビュー8年目を迎え、独特の芸風で注目を集める彼らが、自分たちの漫才スタイルやM-1に懸ける情熱、今後の目標などについて語った。
一発ギャグの応酬、ノリ、掛け合い…。独特な漫才で万人ウケは難しそうだが、田中は「昔は笑ってくれる人だけ笑ってくれたらいいと思いましたが、芸歴を重ねてくると笑ってくれる人だけでなく、笑っていない人も頑張って笑かしたいです」と意欲的。谷口は「なんばグランド花月の寄席とかの出番もいただくようになって。ついてこられないお客さんを引っ張って笑かすぞ!というパワーはついてきましたね。少しはついてこさせられるようにはなったかな」と以前よりも観客の反応の良さを感じていた。
試行錯誤で作り上げた独自の漫才スタイル。谷口は「2人でお笑いの中で1個のジャンルを作ったのかなと。2人でギャグをやるとか、2人でギャグをやって声をそろえるとか。多分、後で誰かがやったら、それはフースーヤやん。それを作れたのは、まだ道は途中ですけど、1個できたのはでかいと思いますね」と胸を張る。
田中も「テレビで朝の番組にインディアンスさんが出てはって、2人がノリ、掛け合いみたいなのをやったところ、それ、フースーヤやん!みたいに(番組内で)なって。そういうのが各地でなっているらしくて」と、芸風が全国のお笑い界で認知されてきたことに手応えをつかんでいた。
多くの漫才師と同じくM-1に対する思いは熱い。田中は「あの舞台で勝ったら、漫才師として誇りが持てるじゃないですか。賞レースにこだわっている訳ではないですが、参加できるのであれば、やっぱり優勝を目指すしかないでしょう!」と強い口調で目を輝かせる。谷口も感情を抑えつつ、「もちろん、そうですよね。やれるのならやるしかないし、この仕事を選んだからには出てナンボですから」と静かに闘志を燃やしている。
NSC大阪校在学中の2015年から毎年参戦し、17、20、21年の準々決勝進出が最高成績。17年の準々決勝では他の漫才師との実力差に打ちのめされたという。田中は「正直、そこまで行ける実力ではなかった。舞台では全然ウケなかったし、他の先輩たちがエグイほどウケていて。これはアカンな、ちゃんとやらないと、と火がついた」と振り返る。谷口も「そこで明らかにスイッチが入りましたね」と気合を入れ直した。今年も1回戦を突破。頂点へ向かって突き進んでいる。
賞レースに懸ける思いはもちろん、漫才師としての将来像も描く。田中は「できるだけ、みんなに面白いと言われたい、好かれたいとは思っていますが、この先も変わらず、好き嫌いがはっきり分かれる漫才師になりたいです。なんか、かっこいいなあと思います」とイメージする。谷口は「舞台に来てくれた人、テレビで見てくれた人が腹を抱えて笑ってくれたら。めちゃくちゃ笑かせる漫才師になりたいですね」と理想を明かした。
田中が「〝フースーヤはホンマ、フースーヤやなあ〟と言われるような突き抜けた存在になりたいです」と言えば、谷口も力強くうなずく。将来的には東京進出も視野に入れながら、誰からも一目置かれるようなスタイルの漫才師を目指して、お笑いのステージを一歩ずつ上がっていく。
◆フースーヤ 兵庫県出身で高校の同級生だった田中ショータイム(30)と谷口理(30)が2016年に結成。NSC大阪校38期。テレビ、ラジオ、舞台などで活動。