東京都の会社員で、ユーチューバーのSOMARIさん(36)が5月、任天堂の家庭用ゲーム機・ファミリーコンピュータ(ファミコン)ディスクシステム用のディスクカード199タイトルを箱、説明書付きでコンプリートを達成した。
2021年3月には、市販されたファミコン用ソフト全1053本を同条件で全収集。ファミコン、ディスクシステムの市販全1252タイトルを集めた。
最後の1タイトルは、1988年(昭和63)8月10日にディスクシステム用の書き換えソフトとしてリリースされた「谷川浩司の将棋指南Ⅱ 新版詰め将棋 次の一手」(ポニーキャニオン、500円)。SOMARIさんはオークションサイトで49万1500円で落札した。
「谷川浩司―」とともに入手困難だった86年発売のディスクシステム用ソフト「アイアムアティーチャー手あみのきそ」(ロイヤル工業、2980円)は2022年6月、店頭で6万5000円で手に入れた。ファミコン最後の1本は、2021年3月に購入した91年発売の「スノーブラザーズ」(東亜プラン、6500円)。7万2500円だったといい、これまでに使った金額はソフト購入だけで約500万円にのぼる。
レトロゲームの値段が高騰している。レトロブームに加え、訪日客の需要も高く、SOMARIさんによると、東京・秋葉原のレトロゲームを扱う店は「見た限り外国人観光客のほうが、日本人よりも多い。値段が高いソフトしか売れ残っていなくて、棚がスカスカになっている」状態だという。
外国人のレトロゲームマニアに、特に人気のソフトがあるという。91年に発売された「バトルフォーミュラ」(6200円)と、92年発売の「ギミック!」(6200円)。いずれもサンソフト(サン電子)の作品で、爆発的人気があったとはいえない2本だ。
SOMARIさんは「『ギミック!』は横スクロールの、当時としては異色のアクションゲーム。『バトルフォーミュラ』は、車が戦闘機になり、他を走る車を撃っていくシューティングゲームです。ゲーム自体の完成度が高いソフトで、本数が少ない。『ギミック!』は箱、説明書付きで状態がいいと、1本20~30万円します」と解説した。
RPG(ロールプレイングゲーム)などは、言語の壁があるのか「外国人観光客には不人気」と話す。あなたの実家にお宝ソフトが眠っているかも…?