見ているだけで癒やされるジンベエザメ おおらかな海(カイ)と繊細な遊(ユウ)は海遊館の人気者

中江 寿 中江 寿

 大阪・海遊館の人気者ジンベエザメ。全長約5・2メートルの海(カイ、オス・推定7~8歳)と約6メートルの遊(ユウ、メス・推定15~16歳)の2頭が大きな水槽で、他の魚と一緒に優雅に泳いでいる。最大で12メートルほどになるというだけに、まだ成長段階だ。

 担当の芳井祐友さんによると、普段はゆっくりと泳いでいるが、エサの時間になると、泳ぐスピードが速くなるという。ジンベエザメは頭のいい生き物で、どうやら体内時計で分かるらしい。

 2頭の性格はそれぞれ。海は気になることがあっても、あまり気にしないタイプ。利口で要領も良く、エサの時間だけでなく、おやつタイムが近づくと、水面近くに〝催促〟に来る。一方の遊は繊細なタイプ。現在、一部施設でリニューアル工事をしており、わずかな工事音にも敏感に反応してしまう。嫌なことがあるとエサを食べなくなることもあるという。工事の音がする時間におやつタイムを設けるなど、嫌なイメージを忘れさせるように努めている。

 また、普段も元気に泳いでいられるように、健康管理も重要だ。定期的に全長、胴回りの測定に加え、血液検査を行って人間と同じように栄養状態などを確認。水中でなるべくストレスを与えないように細心の注意を払っている。

 現在、日本では4館でしか見られないジンベエザメ。じっくりと眺めながら心を癒やし、大海に思いをはせてみるのもいいのでは。

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