チャールズ国王(74)が、亡き母親故エリザベス女王の財産をしのぐ6億ポンド(約997億円)の財産を築いたと報じられた。国王の純資産額は、来月350人の名前とともに発表されるサンデー・タイムズ紙の「ザ・サンデー・タイムズ・リッチ・リスト」の一部として推定されたもの。正確であれば国王の純資産は、デビッド・ベッカム夫妻やエルトン・ジョンのそれを上回るほか、昨年3億7000万ポンド(約614億円)と算出されていた故エリザベス女王の純資産を超えることになる。
同紙は「国王の元側近の1人によると、1990年代半ばにダイアナ妃との離婚調停で1700万ポンド(約28億円)を支払った後、国王は慎重に財政を立て直した」と報じている。国王は、ダッチー・ブランドから受け取った利益を貯金し、住宅開発、ビスケットやビールをはじめとする様々商品とまた環境保護主義と結びついたライフスタイルの選択によって富を築いたという。2011年から2022年にかけて、チャールズ国王はコーンウォール公領として知られる王室の領地からの利益を42.6%増の2540万ポンド(約42億円)増やしたと言われている。
また30年以上前から「ダッチー・オリジナル」のブランド名で商品を発売し、ハイグローブハウスで生産された農産物をハロッズやフォートナム・アンド・メイソン、ウェイトローズなどで販売、他にも 王室から独立しているため資産売却はできないこととなっているものの、156億ポンド(約2兆5900億円)の王室財産を管理するクラウン・エステートを保有している。しかし、王室作家のロバート・ハードマンは、チャールズが億万長者とは程遠いと語る。
「多くの人が王室の財政について(王室が)個人的に王室財産と公爵領を所有していると誤解しています」
「正直なところ、彼らの金銭的な取り決めは、他の国の多くの王室や支配者ほど複雑ではなく、はるかに不透明であることが多いのです。私たちの王政は、多くの人が信じているほど裕福ではありません。国王が億万長者だとは全く思いません」
ちなみに、国王の父故フィリップ殿下の遺言書は公開されておらず、また9月に他界した故エリザベス女王の封印された遺言書は、1910年以降に他界した他の上級王族の30以上の遺言書とともに、ロンドンの金庫に入れられているため、正確には国王がいくら受け継いだのかは不明であるという。
来月6日に戴冠式を行う国王は電気を消して回るので有名で、以前ヴォーグ誌とのインタビューで、ものを捨てるのが嫌いで、特に洋服を捨てるのが嫌いだと答えている。