恩師が明かす高校生ヌートバー「天性のリーダー。やさしい心と競争心を合わせ持つ稀有な存在」

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 侍ジャパンの一員として活躍中のヌートバー
 侍ジャパンの一員として活躍中のヌートバー

 2009年以来の優勝を目指し、準々決勝進出を決めた侍ジャパン。日本代表に名を連ねた選手たちの原点、素顔に迫る「侍外伝」の第7回は“たっちゃん”の愛称で大人気、カージナルスのラーズ・ヌートバー外野手(25)。日本人の母と米国人の父を持つ、米国生まれのSAMURAIはどんな学生時代を過ごしていたのか。高校の恩師がその思い出を語った。

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 カリフォルニア州エル・セグンドで生まれ育ったヌートバーは12年に地元のエル・セグンド高へ進学。野球とフットボールの二刀流選手として活躍した。ヌートバーと同じ日本人の親を持つロボット工学の教師、スティーブン・イノ氏が同校の野球部監督に就任したのは14年、ヌートバーが3年生(日本では2年生)の時だった。

 -ヌートバーのプレーを見た第一印象は?

 「すでに野球とフットボールの両方で他の生徒たちとは一線を画していました。どこが相手でもフィールドでは最高のアスリートの一人でした。打撃練習で私が投げた時はラーズにどの球種を投げても長打にされ、本塁打になることもありました。驚くほど優れた打者でした」

 -ポジションは遊撃手だった。

 「肩が強かったので、何度か投手を試そうとしましたが、彼がショートにいないのはチームにとって大きな損失でした。私は大学まで捕手をしていたので、彼が素晴らしい捕手になることは分かっていましたが、彼を説得することはできませんでした」

 -どんな選手でしたか?

 「パワー、スピード、瞬発力を兼ね備えた、数少ない選手でした。フットボールではQBでしたが、その動きは力強くて機敏なラインバッカーのようでした。打撃はイチローと大谷を足して2で割ったようでした。イチローの素晴らしいハンド・アイ・コーディネーション(視覚と手の連動性)とスピードを持ちながら、大谷並みの強さもあった。追い込まれても粘ってヒットにし、得意なボールを本塁打にできる。守備では外野まで打球を追いかけ、難しいプレーを簡単にこなし、強肩で本塁生還を阻止していました」

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